私たちの生活に欠かせないエネルギーの1つであるガス。
料理をしたりお湯を沸かしたり部屋を暖かくしてくれたりと、暮らしの中で大活躍しています。
実は、そのガスは「プロパンガス」と「都市ガス」に大別され、それぞれにメリットとデメリットがあります。
今回はプロパンガスのメリット・デメリットを検証してみましょう。
目次
プロパンガスのメリット
とにかく「料金が高い」と言われがちなプロパンガスにもメリットがあります。
日本全国どこでも利用可能
都市ガスは、ガス管が自宅まで通っていなければ使用できませんが、プロパンガスは容器にガスを充填して運搬するため、全国津々浦々どこでも利用することができます。
このことから、都市部や郊外だけでなく離島や山間部等の地方における重要なエネルギーとして幅広く利用されています。
そのエリアカバー率は国土の約95%(都市ガスのエリアカバー率は約5%)。
全国のおよそ半分にあたる約2,500万世帯で使用されているのです。
さらに、品質劣化や機材腐食しないため、半永久的に保存・使用可能であり、非常用備蓄にも適しています。
また、被災初動時に地域の公民館・避難所などで、暖房・炊き出し用熱源、非常用発電機として使えるなど被災者の生活の維持にも有効とされています。
環境に優しい
プロパンガスは酸性雨の原因となるSOX(硫黄酸化物)の排出がほとんどない上、地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)の排出量も少ない地球に大変優しいクリーンなエネルギーです。
また、オゾン層の破壊につながる特定フロンに代わる物質として、ほとんどの分野でエアゾール用にプロパンガスが使用されています。
さらに、プロパンガスは酸性雨の原因となる硫黄分や窒素をほとんど含んでいません。
燃料時にススを出さない、オゾン層破壊の心配がほぼないなど、クリーンなエネルギーとして将来的に需要の拡大が期待されています。
災害に強い
プロパンガスは、各家庭に個別供給が可能な「分散型エネルギー」なので、災害発生時にガスの供給が遮断された場合でも、個別に調査・点検を行うことで早期の復旧が可能です。
2011年3月に起きた東日本大震災の際には、被災した3県(岩手県、宮城県、福島県)のライフラインの全面復旧までの日数を見ると、プロパンガスは41日で復旧できたのに対し、都市ガスが53日、電力に関してはなんと3ヶ月以上の99日という日数を要しました。
各家庭にはプロパンガス容器は常時2本セットで設置されています。
言わば軒下に在庫がある状態となっているので、1本目が切れても2本目がすぐ使える状態にあり、合計で1か月以上ガスを使うことができます(50kg容器×2本の場合)。
また、緊急時のエネルギー源として、避難所や仮設住宅等にも迅速に供給することも可能です。
ちなみに都市ガスは、ガスホルダーに貯蔵してあるガスを地中のガス管を通じて各家庭に供給しています。
そのため、災害が起きてから再び使う際は、ガス管が破損していないかどうか掘り起こして検査しなければなりません。
万一、破損していれば大掛かりな修理が必要となるため、復旧までに相当の日数を要することになります。
発熱量が高い
プロパンガスは発熱量が高く、燃焼時の発熱量は都市ガスの約2.2倍。
つまり、単純計算するとプロパンガスガスを使って水を沸騰させるのに10分かかったとすれば、都市ガスだと22分かかることになります。
身近なところでは、中華料理店、てんぷら専門店、ラーメン店など火力が強ければ強いほどおいしい料理ができる飲食店ではプロパンガスがよく使われています。
しかし、一般家庭においては都市ガスのコンロのガス穴はプロパンガスのものより大きく、ガスが多く出るようになっているので、実際には水が沸騰する時間はほぼ変わりません。
プロパンガスのデメリット
プロパンガスの唯一のデメリットとも言われる料金の高さ。
これにはどんな事情があるのでしょうか?
供給方法にコストがかかる
都市ガスは地面の下に埋められた導管を通じて、直接各家庭に供給されます。
一方プロパンガスは、ガス容器(ボンベ)を人の手によって各家庭に配送するので「配送費」がかかります。
ガスの料金に人件費やガソリン代、車代などが上乗せされるため、都市ガスよりガス料金が高くなる傾向にあります。
地域やガス会社によって異なりますが、全国の基本料金の平均相場は1,698円(税抜き、エネ研・石油情報センター2020年12月)です。
たとえば、関東地方では東京ガスの基本料金の平均が690円です。
プロパンガスの基本料金の平均相場1,579円と単純に比較すると、プロパンガスの基本料金の方が2倍以上も高いことが分かります。
不透明な価格設定
プロパンガスには料金に関する法的な規制がないため、ガス会社が独自に料金を設定し販売することが可能です。
販売店ごとにガスの販売料金が異なるのです。
また同じプロパンガス販売店が消費者ごと、営業地域ごとに異なる料金でガスを販売することも違法にはなりません。
このような特殊な業界であるプロパンガスの販売事業者は、価格競争を避け、地域で互いの顧客を取り合わないよう談合ともいえる協定を結び、高値安定でプロパンガスを販売しています。
一方で、利用者からの解約防止策として「値下げ」をするような根拠ない不透明な料金調整も、日常的に行われています。
これが原因で、地域、事業者間、同一販売店顧客間での格差が広がり、消費者から信頼を得ることができない状況になっています。
料金の公表が義務付けられていない
これまでプロパンガス業界には、ガス料金を公表する習慣がなく、消費者は簡単に料金を確認できない状態でした。
ですのでプロパンガス販売店が不当な料金設定をしたとしても気づきにくく、消費者による販売店の自由な選択が制限された状況になっていました。
そこで2017年、資源エネルギー庁はLPガス料金の透明化を目的に「取引適正化ガイドライン」を制定しました。
本格的にLPガス料金の透明化に向けた取り組みに乗り出したのです。
これ以降は、ホームページや店頭で標準的な料金メニューを公表する販売事業者が増えてきています。
しかし、あいも変わらずプロパンガス料金の公開は義務ではなく、ガイドラインにもすべての料金メニューの掲載までは求めてはいません。
問題を払拭できるレベルには改善されていないのが現状なのです。
なかなか価格が下がらない
プロパンガス料金が不透明な原因のひとつに「料金変動」があります。
プロパンガスは石油と同様、海外からの輸入商品のため、原油価格や為替レートなどの外部要因で価格が大きく変動します。
原油が高くなれば料金は上がり、安くなれば下がる仕組みです。
しかし、大多数のプロパンガス販売事業者は、原油が高騰する時期にはすかさず値上げを実施するにも関わらず、下落時期に入っても値下げを行わないことが慣習になっています。
これがプロパンガス料金の不透明性が指摘される大きな要因となっています。
消費者にしてみれば何が正しいのか判断できないので、販売店にとって自由料金でかつ価格が変動するプロパンガス商品は好都合というわけです。
本来であれば価格を下げるべき状況でも、なかなか価格を下げない業者が多いのがプロパンガス業界の問題点とされています。
急に値上げされる可能性
都市ガスは事業者が自由にガス料金を決めることはできませんが、プロパンガスは事業者がガス料金を自由に決められます。
これは「ガス料金が安くなる可能性がある」一方で、「ガス料金が高くなる可能性がある」のです。
当然値上げも自由自在なのです。
契約時は安い金額でも、1年ごとに単価を値上げされ、5年後には契約時の2倍以上にされる危険性もないわけではないのです。
燃料費そのものが高騰したなどの理由があれば値上げも仕方のないことですが、不当な値上げは到底受け入れられるものではありません。
ガス料金が急激に値上がりする可能性はそうはありませんが、100%ありえないとは言えないので、消費者は注意が必要なのです。
まとめ
いかがでしたか?
プロパンガスのメリットとデメリットについて検証してみました。
プロパンガス会社との契約の際には、まず地域の平均価格を調べる必要があります。
また、プロパンガス会社から値上げの通知があった際は、まずは冷静に検討することが大切です。
値上げが通知されたことをきっかけに、「安いプロパンガス会社はないのかな?」
と思ったら、是非まちガスにご相談ください。
まちガスにご相談いただければ、優良なプロパンガス会社をご紹介致します。
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