バイオマス発電の仕組みとメリット・デメリット

バイオマス発電の仕組みとメリット・デメリット

あなたは、バイオマス発電と呼ばれる発電方式を聞いたことがありますか?

バイオマス発電は、燃料を燃やすことで発電するため、他の再生可能エネルギーとは異なり発電時に二酸化炭素を発生させます。

にもかかわらず、どうしてエコな発電方法だと考えられているのでしょうか。

今日は、バイオマス発電の仕組みやメリット・デメリット、他の発電方式との違いについて説明します。

【太陽光発電】仕組みとメリット・デメリット

目次

バイオマス発電とは

バイオマス発電とは

バイオマス発電とは、その名の通り「バイオマス」を燃料として発電する方法です。

バイオマスとは、生物を意味する「bio」と量を意味する「mass」から成る言葉で、化石燃料以外の生物由来の再生可能資源を指します。

平成24年7月から始まった、再生可能エネルギー固定買取制度を境に、バイオマス発電に注目が集っています。

バイオマス発電は、これまで捨てるしかなかった、木材や動物の糞尿をエネルギー源を活用できる発電方法です。

以前なら捨てられていた物からエネルギーを取り出せるので、社会全体からはエネルギーを効率良く取り出せる有効な発電方法として期待されています。

再生可能エネルギーの中でもよく目にする太陽光発電とは違い、普段なかなか目にする機会が無いバイオマス発電。

現在、日本の新しいエネルギー生成手段として動きはじめています。

バイオマスについて

バイオマスには様々な種類があり、ペレットのような固体燃料、バイオエタノールやバイオディーゼル燃料などの液体燃料、メタンや熱分解ガスなどの気体燃料があります。

また、バイオマスは廃棄物系・未利用・資源作物にも分けられます。
以下にまとめました。

廃棄物系

家畜排せつ物・食品廃棄物・廃棄紙・パルプ工場廃液・下水汚泥・し尿汚泥・建築廃木材・製材工場などの廃材

未利用

麦わら・稲わら・もみがら・林地残材

資源作物

糖質資材(サトウキビ等)・でんぷん資材(トウモロコシ等)・油脂資材(なたね等)・イネ科の草

バイオマス発電の種類

バイオマス発電の種類

バイオマス発電は、ただバイオマスを燃焼させれば良いというわけではありません。

バイオマスにはいくつかの種類があり、それに伴って直接燃焼させたり、ガス化させたりと適切な方法でエネルギーに変換する必要があります。

バイオマスの系統は3種類あり、それに伴ってエネルギーに変換する方法も大まかに分かれています。

それぞれの仕組みを見ていきましょう。

直接燃焼方式

木材などを燃焼させて水を沸騰させ、水蒸気でタービンを回して発電する方法です。
水蒸気を利用するところは、一般的な火力発電と同じといえます。

しかし作り出せる熱の温度が比較的低いので、大型の設備でないと効率が悪くなります。

ただし、大型化するほど大量の木材を安定して調達する必要があるため、木材の品質や切り出し・運搬・加工などの条件が難しくなります。

さらに「混焼方式」と「専焼方式」の二つに分かれます。

混焼方式

バイオマスと石炭などを同時に燃焼させる方式

専焼方式

バイオマスのみを専用のボイラーで燃焼させる方式

熱分解ガス化方式

木材などを高温で蒸し焼き(熱処理)にした際に発生するガスを燃料に、タービンを回して発電します。

木材を蒸し焼きにすると、「炭」ができます。
この際に木材から発生した可燃性の「熱分解ガス」を発電に用いるのが直接燃焼方式との違いです。

燃焼温度が比較的高く、また燃料の可燃成分を最大限活用できるため、経済的に、直接燃焼方式よりも規模の小さい発電所で作りやすいのが特徴です。

生物化学的ガス化方式

発酵しやすい下水汚泥や家畜の糞尿を発酵させて、メタンなどのガス(バイオガス)を発生させます。

そのバイオガスを燃料に、タービンを回して発電します。

水分が多く燃えにくいバイオマスでも活用できることや、廃棄物の有効利用になること、発生するガスの発熱量が高く、高効率であることが特徴です。

バイオマス発電のメリット

バイオマス発電のメリット

日本の資源を使える

日本はエネルギー資源に乏しい国です。

日本国内で採取できるバイオマスを使った発電方法は、日本の中だけで完結する数少ない発電方法の一つになります。

また、各地で今まで捨てていた物を国内で資源として採取するので地域活性化にも貢献し、捨てる物からエネルギーを取り出し、そこからまたエネルギーを生み出すという循環型社会を実現できます。

廃棄物を有効利用できる

バイオマス発電の燃料に使われる資源には、木くずや生ごみなど、廃棄せざるを得ないものが大半を占めます。

そのような廃棄物を燃料として使うことで、廃棄コストを軽減できるうえ、新たに電気を作ることができ、一石二鳥となります。

CO₂の増減が実質ゼロ

バイオマス発電は、二酸化炭素の収支が実質ゼロである「カーボンニュートラル」な発電方式です。

バイオマス燃料として燃やされる木質バイオマスは、もともと樹木であったため光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収しています。

そのため、理屈上では発電時の燃焼に伴う二酸化炭素の発生と、光合成によって吸収した二酸化炭素が相殺されるといった考え方がなされるのです。

一方的に二酸化炭素を排出し、吸収するサイクルを持たない火力発電とは違って、バイオマス発電は全体として見たときに二酸化炭素の総排出量が少ないといえます。

すでにある発電設備を活用できる

既設の火力発電所を利用してバイオマス発電を行うことも可能です。

新たな設備を必要としない、あるいは小規模な設備投資によって発電を始められる点は、他の再生可能エネルギー発電には見られないメリットだといえます。

発電量が安定している

他の再生可能エネルギーは、発電量が自然エネルギーによって左右されますが、バイオマス発電は原理的に火力発電とほぼ同じです。

悪天候のときに発電量が著しく下がる太陽光発電や、一定以上の風量がなければ発電できない風力発電とは違い、バイオマス発電は燃料を用意すれば安定的に発電することができます

バイオマス発電のデメリット

バイオマス発電のデメリット

燃料の調達が必要

再生可能エネルギーの多くは、燃料の調達を必要としません。

太陽光発電や風力発電、水力発電や地熱発電はそれぞれ質量のない自然エネルギーを利用しており、燃料を収集・運搬・管理する必要がありません。

一方、バイオマス発電を稼働させるためには、バイオマス燃料を調達する必要があります。

太陽光や風力とは異なり、バイオマス燃料は固形で質量のある物体なので、収集・運搬・管理する必要があるのです。

資源のある地域が分散している

バイオマスは国内でも調達できる資源ですが、収集できる地域は広範囲に分散しています。

前述の通り、バイオマス燃料は収集・運搬・管理が必要であるため、資源のある地域が分散していることで人件費や運搬費用が大きくなりやすい点がデメリットといえます。

発電効率が低い

バイオマス発電の発電効率は最大20%ほどといわれており、発電効率が20~40%程度の風力発電や、発電効率が80%程度の水力発電に比べれば効率性は劣ります。

バイオマス発電の発電効率の目安である20%は、太陽光発電や地熱発電と同程度の数値です。

発電コストが高い

バイオマス燃料は、数ある再生可能エネルギー発電のなかでも発電コストが高い傾向にあります。

発電コストが高いほど、発電する電力量あたりの経済的負担が大きくなるため、今はまだ費用対効果に課題がある発電方式だといえるのです。

その他、以下のような懸念も挙げられています。

  • トウモロコシなど食用として価値のあるものまで燃料とされてしまう危険性が有る
  • 樹木の利用が多くなりすぎると森林破壊を招く危険性が有る
  • バイオマスの生産、加工、輸送に多くの化石資源が使用されるとカーボンニュートラルでなくなる

まとめ

いかがでしたか?

バイオマス発電は、環境問題やエネルギー問題だけでなく、廃棄物の問題も解決できる利点がある発電方法です。

技術としてはまだ発展途上ではありますが、それだけ今後の展開にも期待されています。

世界は解決しなければいけない環境問題が山積みになっています。

バイオマス発電は、そのいくつかを解決できるかもしれない技術として今後も注目していきましょう。

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