- ガスファンヒーターは部屋を素早く温めることができる
- ガスファンヒーター単体ではコストが高い
- ガスファンヒーターをエコに使用する方法がある
冬場は暖房が欠かせませんが、特にエアコンを利用されている方が多いと思います。
しかし、エアコンは温まるまでに時間がかかってしまいますよね。
ガスファンヒーターなら、数秒で温風が出て素早く温めてくれるため、忙しい朝の強い味方になります。
今回はガスファンヒーターの特徴やメリット・デメリット、かかるコストや節約方法について説明していきます。
目次
ガスファンヒーターのメリット
エアコンは長時間部屋を温め続けるのには優れた暖房器具ですが、素早く暖めるならガスファンヒーターや石油ファンヒーターなど火を使う暖房器具が圧倒的に早いです。
特に忙しい朝など、短時間で部屋を暖めるには石油ファンヒーターやガスファンヒーターなど燃料を燃やす暖房器具がとてもはやく部屋を温めてくれます。
メリット1. 立ち上がりが早い
ガスファンヒーターの一番のメリットは、温風が吹き出すまでの立ち上がりの速度がとても早いことです。
機種にもよりますが、5秒以内で温風が吹き出してくれます。
パワフルな暖房力で素早く部屋を温めてくれます。
また、温風が出る位置が低いため、足元から温めてくれます。
メリット2. ニオイが気になりにくい
石油ファンヒーターと比較すると、点火時、消火時のニオイが気になりにくく、嫌なニオイがこもりません。
エアコンも長期間利用するとニオイが付いてくることもありますが、そういった心配もありません。
メリット3. 軽くて持ち運びが簡単。
石油ファンヒーターのように燃料タンクがないので、ガスファンヒーターは軽くてコンパクトです。
女性でも持ち運びしやすく、ガス栓があれば設置も簡単です。
メリット4. 安全性能が高い
最近のガスファンヒーターは安全性能が高くなっています。
ガスファンヒーターの新しい機種は、ぶつかったときや地震時にも安心な「転倒時ガス遮断装置」や、運転中にバーナーの炎が消えた場合にガスを止め、運転を停止する「立消え安全装置」といった安全 機能を備えているため、万一の事態にもバッチリです。
メリット5. 空気が乾燥しにくい
ガスは火を燃やす時に一緒に水蒸気をつくっているため空気が乾燥しにくく、湿度が保たれやすいというメリットがあります。
これはエアコンよりも優れている点であるといえます。
メリット6. 燃料補給の手間がない
ガスファンヒーターには石油ファンヒーターのような、燃料補給の手間や燃料を購入に行く手間がありません。
また、使いたい時に燃料切れになってしまった、ということもありませんので、石油ファンヒーターよりも使用するときのストレスは格段に低いと言えます。
ガスファンヒーターのデメリット
デメリット1. ガスコンセントが必要
ガスファンヒーターはガスを利用するためガスコンセントがある場所にしか設置できないというデメリットがあります。
そのため、設置場所が限られてしまいますし、ガスコンセントがない家庭では新しく設置する工事が必要になります。
デメリット2. 定期的に換気が必要
ガスファンヒーターは火を使って燃焼させてますので、二酸化炭素などのガスが部屋の中に少しずつ充満してしまいます。
そのため、定期的に空気の入れ替えを行って、新鮮な空気を取り込む必要があります。
一時間に1回、2~3分程度の換気が推奨されています。
デメリット3. プロパンガスの費用が高くなりがち
ガスファンヒーターには都市ガス用とプロパンガス用がありますが、プロパンガスを利用している場合は都市ガスよりもガス料金が高くなる傾向にあります。
また、オール電化の住宅でガスファンヒーターを使う場合は、新しくガスを設置する必要があるため、そういった設置にかかる費用も発生してきます。
ガスファンヒーターの満足度
ガスファンヒーターの満足度は他の暖房器具に比べても非常に高い事がわかっています。
ガスファンヒーターのメリットとデメリットを比較してきましたが、ガス器具メーカーのリンナイが実施した調査によると、ガスファンヒーターが暖房器具の中で最も満足度が高かったとしています。
満足度の高い暖房器具ランキングTOP3を調査
満足度の高いポイントは「足元の暖かさ」、「手間がかからない」、「空気がクリーン」、 「暖まる早さ」が重要
満足度の高い暖房器具上位の「ガスファンヒーター/ストーブ」、「床暖房」、「ホットカーペット」に関して、満足している点を調査したところ、各暖房器具の満足度のポイントとして最も多かったのは「足元の暖かさ」、「暖まる早さ」、「手間がかからない」となりました。
「末端冷え性」が多い中、「足元の暖かさ」が満足度を上げるポイントだということがわかりました。
最も利用されている暖房器具はエアコンだったのですが、素早く足元を温めることが出来る、ということでガスファンヒーターの満足度が高かったようです。
エアコンを利用されている方でも、ガスファンヒーターと合わせて利用している人は実際に多いようです。
エアコンと組み合わせて使っても効率的です。
エアコンとガスファンヒーターを一緒に使用すると、お部屋をすばやく効率的に暖めることができます。乾燥が気になる冬の暖房。ガスファンヒーターの乾燥しにくいという特長も、併用暖房で選ばれている理由です。
ガスファンヒーターのコスト
ガスファンヒーターのにかかるランニングコストを試算してみたいと思います。
ガスファンヒーターはプロパンガスと都市ガス用があり、それぞれかかるガス料金も異なります。
都市ガスのガスファンヒーターの1時間あたりのコスト
大阪ガスの試算によると、ガスファンヒーターのランニングコストは、「1時間あたり約11円」が目安です。
ガスファンヒーターはパワフルなのに、燃焼量をムダなくコントロールするので、とても低燃費です。
1時間あたり
- ※1 ガス代のめやすは、外気温度5℃における木造住宅6畳、室温20℃安定時の都市ガス(13A)での計算値です。 (140-5882、5892型)
- ※2 電気代のめやすは、電気ヒーターの暖房能力が1.2kWでの計算値です。
- ※ガス料金と電気料金はそれぞれ大阪ガスと関西電力の2020年5月時点の単価。電気料金の「再生可能エネルギー発電促進賦課金」は2020年度時点。(おトク額は、各社の料金が改定された場合等には変動することがあります。)
これは都市ガスによって試算されていますので、プロパンガスは少し条件が異なります。
プロパンガスのガスファンヒーターの1時間あたりのコスト
同型のプロパンガス用のファンヒーターを使用した場合、プロパンガス用のガスファンヒーターのコストは、1時間あたりおよそ「28.7円」が目安になります。
大阪ガス ガスファンヒータースタンダードモデル 140-5892型LPガス用をプロパンガスの東京都の2019年6月の1m3あたりの従量単価を527円として計算します。
ガスファンヒーターのスイッチを入れると、初めの30分くらいは能力の最大で運転します。
設定温度に達した後は、外気温や人の出入りによって強から弱の間で運転することになるので、強と弱の中間で運転すると仮定しました。
他の暖房器具のランニングコスト比較
他の暖房器具のランニングコストも比較してみたいと思います。
エアコン
エアコンの電気代は、「1時間あたり最小約2.8円~最大約39円」が目安となります。
※パナソニックCS-X229C(6畳用)の場合。
※電気代の単価は「公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会」が規定する27円/kWhで計算。
※パナソニック 1時間あたりの電気代って何円くらいなの?を元に試算。
石油ストーブ
石油ストーブの灯油代は、「1時間あたり約17円」が目安となります。
※コロナ2215Y(6畳用)の場合。
※3.7L(タンク容量)÷17時間(燃焼継続時間)×80円(灯油代を1L=80円で想定)で計算。
比較した結果
ここまでの試算の結果を比べてみると、プロパンガス用のガスファンヒーターは少し割高になるといえます。
表にすると以下のようになります。
都市ガスファンヒーター | プロパンガスファンヒーター | エアコン | 石油ストーブ | |
1時間あたりの ランニングコスト |
11円 | 28.7円 | 2.8~39円 | 17円 |
ただし、エアコンも急激に温めようとすると高い電力を消費してしまうこともお分かりいただけると思います。
そのため、一気に暖める場合にはガスファンヒーターを利用したり、プロパンガス料金を見直すことで日々のランニングコストを下げて足先から温めるガスファンヒーターが使用できるようになります。
ガスファンヒーターの節約方法9選
ガスファンヒーターの節約方法を9つ紹介していきます。
節約方法1. 設定温度を見直す
暖房の設定温度を見直すことで、ガス料金を大きく下げることが出来る場合があります。
例えば、20℃以上に設定している場合はガス料金が下がる見込みがあります。
仮に1℃設定温度を下げるだけでも1ヶ月のガス代は都市ガスで205円、プロパンガスだと375円の節約になる場合もあります。
節約方法2. マメに手入れする
手入れを怠ってフィルターに埃がたまると、ファンヒーターの機能が十分に働かず余分なエネルギーを消費することになる場合があります。
それを防ぐには、フィルターをこまめに手入れをする必要があります。
ガスファンヒーター・お手入れのヒント
エアフィルターのお掃除
ファンヒーターのフィルターが目詰まりすると能力が低下します。
快適、節約のためにも、こまめにお手入れ・お掃除をお願いいたします。汚れがひどいときはぬるま湯に中性洗剤を入れて洗い、水を切って陰干ししてください。
フィルターを外したままで運転しないでください。ガス機器の故障や火災、不完全燃焼の原因となります。
節約方法3. タイマーを効果的に使う
ガスファンヒーターは時間当たりのガス代が高いため、節約するにはなるべく運転時間を短くすることも重要です。
部屋の気温がある程度まで上がれば一旦電源を切るなどの工夫でガス料金を抑えることに繋がります。
それには、自動的にON,OFFができるタイマーの利用することで、不要な利用を抑えることで余分なガス料金を抑えることが可能です。
節約方法4. エアコンとの併用
ガスファンヒーターは素早く温める機能に優れていますが、室温を保つことにはあまり向いていません。
逆にエアコンは室温を素早く温めることには向いていませんが、保つことには向いています。
そのため、素早く温めたい時はガスファンヒーターを、ある程度温まればそこからはエアコを、また足元が冷えてきたらファンヒーターを、という風に状況に応じて併用しながら使い分けることで光熱費を抑えることができます。
節約方法5. 窓際に設置する
冷気が入ってきて、暖かさが逃げてしまう場所である窓際に設置することで暖かさを保つことが可能です。
窓際から室内に向けて設置することで、効率よく部屋を温め、冷気を逃さないことに繋がります。
カーテンがファンに吸い付かないようにだけ気をつけましょう。
節約方法6. 断熱をしっかりとする
ドアの下や窓のアルミサッシなどから冷気が室内に入ってきてしまいます。
そういった部分に断熱テープなどをつけることで、余分な冷気が室内に流れ込んでくることを防ぎます。
また、断熱効果の高い厚手のカーテンを使用することでも冷気を防ぐことが可能です。
冷気が入ってくることを防げば、より長く室温を温かいまま保つことができて節約に繋がります。
節約方法7. エコ機能を活用する
最近のガスファンヒーターにはエコ機能が搭載されているものが多くあります。
そういったファンヒーターの機能を使うことで、およそ20%ガスの消費量を抑えることが出来るとされています。
このような機能を積極的に使うことで節約できます。
節約方法8. サーキュレーターとの併用
サーキュレーターは扇風機のように使用するイメージがあるかもしれませんが、室内の空気を循環させることに高い能力を発揮してくれる機器です。
ファンヒーターは一部分を急速に暖めることに向いていますが、室内全体をまんべんなく温めることは得意ではありません。
そこで、サーキュレーターと併用することで、室内をムラ無く温めることが可能です。
節約法要9. ガス会社を見直す
ガス会社を見直すことで、ガス料金を大きく下げることが可能です。
プロパンガスは自由料金制で、会社ごとに自由に料金の設定ができる仕組みになっています。
そのため、ガス会社を見直すことで、品質はそのままにガス料金をより安価にすることが可能です。
プロパンガス料金が高い、と感じている方はぜひ試してみてください。
どうやってガス料金の見直しを行えばいいかわからないという方もご安心ください。
まちガスではガス料金の見直しのお手伝いを行っています。
気軽にご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
今回はガスファンヒーターの特徴やメリット・デメリット、かかるコストや節約方法について説明してきました。
ガスファンヒーター単体ではガス料金が少し高いように感じるかもしれませんが、ガスファンヒーターは足元から温めてくれるため、満足度の非常に高い製品です。
エアコンと併用して上手に賢くエコに暖房器具を利用しましょう。