節約するなら固定費から減らすのがいいと聞いたけど、どうすればいいの?
固定費を節約したら生活の質が下がりそうで不安。
節約を考えている方は固定費について一度は疑問に思ったことがあると思います。
住居費や通信費など、毎月一定額の出費となっている固定費。
固定費の削減は、節約の基本です。
とはいえ「いつかやろう」と後回しにしている人は多いものです。
今日は、固定費の削減方法についてお話します。
目次
固定費とは
家計管理をする上で必ずといって良いほど目にする固定費。
固定費とは、どんな費用なのでしょうか?
固定費と対象的に取り上げられることが多い変動費とあわせて詳細を説明しましょう。
固定費と変動費
固定費とは、毎月定期的に支払いが発生する費用をさします。
固定費の代表的な種類は、以下の項目です。
- 住居費(ローンや家賃)
- 水道光熱費の基本料
- 通信費(携帯やインターネット回線)
- 生命保険料や損害保険
- 車の維持費など
一方、変動費とは毎月の支払い金額に変動がある支出のことをいいます。
例としては、食費や日用品、美容費やお洋服代、趣味娯楽費などが該当します。
変動費は、少し我慢することですぐに節約効果が出る項目が多いのが特徴です。
固定費を削減するメリット
固定費を削減することの一番のメリットは、ストレスを溜めずに中長期でコスト削減が可能になることです。
仮に変動費を2万円削減するとなると、食べたいものを我慢したり、美容代を削ったりしてストレスを抱える可能性が高いでしょう。
しかし固定費であれば、新電力や格安スマホに乗り換えたり、保険の内容を見直すだけで、月に2万円の削減を行うことは難しくありません。
家計のコストを下げる場合は、まず払いすぎている固定費を見直すことから始めようと言われているのはこのためです。
間違った固定費の削減方法
上記の通り、固定費削減のメリットは、ストレスなく継続してコストを減らせることだと分かりました。
しかし、一般的によくされている節約方法である、電気代を下げるためにこまめに電源プラグを抜き差ししたり、携帯代を気にして電話を使わないといった細かな節約行為はどうでしょうか?
もちろん苦にならないのであれば別ですが、これをすることによりストレスを溜めてしまうようであればすぐにやめましょう。
電力会社やガス会社を乗り換えたり、携帯のプランを見直すなど比較的大きな規模で見直すことをおすすめします。
固定費削減のポイント1:住居費
ここでは、賃貸物件の家賃にあたる「住居費」の削減方法を見ていきたいと思います。
家賃の目安
家賃が収入に見合っていない場合は、家賃が安い物件への引っ越しを検討しましょう。収入に対する最適な家賃の割合は「手取り月収の30%」といわれています。
つまり手取りが20万円の場合は、共益費を含めて6~7万円の物件が無理のない金額ということになります。
物件の選び方
家賃は、立地するエリアや沿線、駅からの距離、築年数、設備などさまざまな条件が加味されて決定します。
最寄りの駅をずらすだけで大幅に家賃が下がることもあるので、どの条件なら妥協できるかという観点で物件を探しましょう。
仮に月に家賃を5,000円下げることができれば、年間6万円節約することができます。
引越し代はかかりますが、長期で住むほど節約効果は高まります。
リモートワークができる会社に勤務しているならば思い切って郊外に住む、友達や恋人と一緒に住む、築年数の古い物件を選ぶといった工夫をして、今よりも家賃が低い物件を選んでみましょう。
固定費削減のポイント2:水道光熱費
次は水道光熱費の削減です。
電気、ガスは自由化が進み、さまざまな企業が参入できるようになったことで、安くて質の高いサービスが多く登場しています。
電気代の削減方法
2016年に電気の小売りが完全自由化されて以降、さまざまな企業が電力業界に参入し、魅力的なサービスを展開しています。
au携帯やソフトバンク携帯を使っている方は、「auでんき」や「ソフトバンクでんき」とのセット割で携帯代が安くなるメリットがあります。
また「エネオスでんき」などの石油系の会社が提供する電力に乗り換えると、ガソリン代が安くなるため車を日常的に使う方にはおすすめです。
しかし、もともと電気の使用量が少ない家庭は、新電力に乗り換えると逆に高くなる可能性もあるので、シュミレーションで安くなることをしっかりと確認してから乗り換えましょう。
省エネ家電への買い換え
古いモデルの冷蔵庫やエアコンを使用している場合、最新の省エネ家電に買い替えると電気代の節約をすることができます。
たとえば、10年前のモデルの冷蔵庫を最新の省エネモデルに買い替えるだけで、年間の電気代を5000円以上削減できるというデータがあります。
購入費用はかかりますが、10年近く使っている古い家電を持っているなら、生活費に余裕があるタイミングで、少しずつ買い替えるのもおすすめです。
ガス代の削減方法
2017年に、都市ガスの小売りが自由化されて以降、従来より安いプランを提供する会社や、おトクな特典やセット割引を提供するガス会社が増えています。
そのようなガス会社に乗り換えるだけで大きな削減効果を期待できます。
なお、プロパンガスの場合はガス会社によって料金の差が激しいので、こちらもきちんと調べてガス会社を乗り換えることができれば大幅に削減することができます。
また、ガスの使い方を見直すことで節約に成功した事例もあります。
例えば、お風呂の蓋をこまめに閉めて追い炊きの回数を減らしたり、料理に落し蓋をしてガスの利用時間を減らすなどちょっとした工夫がガス代の節約に繋がります。
水道代の削減方法
家庭で使用する水は、トイレやお風呂、炊事など多岐にわたります。
トイレで言えば、ここ数年の節水タイプのトイレで「大」で流すために6L、「小」で流すために5L程度の水が使われるといわれています。
しかも1990年代以前のトイレは大で13L、小で8Lの水が消費されると言われているため、古いトイレを使っている方は「大」で流さないようにするだけでも大きな節水効果があると言えます。
その他、お風呂のシャワーヘッドを節水タイプに変えたり、湯船の残り湯を洗濯に使ったりすることで、効果的に節水できます。
固定費削減のポイント3:通信費
近年は、大手キャリアから格安SIMに乗り換えることで携帯料金が大幅に削減できたという声を多く聞きます。
通信費の削減方法をみていきましょう。
携帯電話料金の削減
携帯代の節約にはまず、格安SIMの契約を検討しましょう。
格安SIMとは、ドコモやauなどの通信事業者のネットワークを借りて提供している通信サービスです。
3大キャリアの回線と比べると、はるかに安く利用できる点が特徴で、プランによっては月額料金を大手キャリアの半額以下に減らすことが可能です。
大手キャリアの各種サービスはなくなりますが、電話をかけたりインターネットを使ったりという基本的な機能については従来のスマホと変わりません。
固定費削減のポイント4:保険料
生命保険や医療保険、損害保険などの保険料の目安は、手取り収入の5~8%と言われています。
保険料を見直す際は次の5つのポイントをチェックしましょう。
損害保険の削減
損害保険には、自動車保険、火災保険、地震保険、自転車保険、ペット保険などがあります。
保険料は、補償の範囲や内容、特約の有無や損害が発生した際の免責金額(自己負担金)、付帯サービスの充実度などで料金が変わります。
つまり「どこまでの範囲でどこまで手厚い保障」をするかによって保険料が変わってくるのです。
車や家を買った時に自動車保険や火災保険を紹介されるがまま入ってしまった場合は、一度契約内容が自分に合っているかを確認してみましょう。
各保険会社の契約内容や料金を比較検討してから加入しましょう。
生命保険の削減
保険商品は折を見て見直す必要があります。
既に保険料を支払っている方の中には、知り合いや営業マンに進められるまま中身を100%理解せずに保険に入っているなんてことはありませんか?
そういった場合、一概には言えませんが、不必要なオプションが付けられて保険料を余計に支払っているとちケースも十分に考えられます。
保険は、結婚・出産・子供の成長などにあわせて契約内容を都度見直すのが基本です。
独身の頃にかけた保険を家族ができてからもずっと見直していないのであれば、再度確認が必要です。
さまざまな会社を比較検討して、状況にあわせて選ぶ必要があります。
補償内容が被っていないか確認
複数の保険を契約しているのであれば見直しすることをおすすめします。
保険会社や保険商品の名称が違ったとしても、保障内容が他の保険と被っている可能性があります。
固定費削減のポイント5:自動車関連費
自動車は税金や保険料、車検代、ガソリン代などの維持費が高いため、「週末しか乗らない」「ほとんど遠出しない」という場合は、自動車を所有しないという選択肢も検討してみましょう。
特に地価の高いエリアの場合、駐車場代だけで年間数十万円もかかってしまいます。
自動車に乗る頻度が少ない方は、カーシェアリングやカーリースに切り換えれば維持費を大幅に節約できます。
また、駐車場代はかかりますが、サブスクリプションサービスを利用すれば、自分で自動車を所有するよりも出費を抑えられる可能性があります。
固定費削減のポイント6:その他
定期購入しているものの中に使っていないものがあれば、解約してしまいましょう。
特に口座引き落としやクレジットカード払いになっている場合、お金を使っている感覚が薄れるため、気付かないうちに無駄な出費をしていることになります。
以下のような支出がある方は、これを機に本当に必要かどうか見直しをすることをおすすめします。
- サプリメントや健康食品の定期購入
- 新聞や雑誌の定期購読
- クレジットカードの年会費
- ジムの月額会員費
- 定額音楽・動画配信サービスの月額利用料
- 各種アプリケーションの月額利用料
まとめ
いかがでしたか?
ここまで、各固定費の削減ポイントを見てきましたが、今日から始められる方法も多かったかと思います。
特に電気やガス、携帯通信費、にかかるコストは、会社を乗り換えることで大きなコスト削減を期待できるので、早めに対策をしてみてはいかがでしょうか?