【オーナー様必見】ガス警報器の設置義務と注意点

ガス漏れ警報器の設置義務や注意点について
記事のポイント
  • ガス警報器には様々な種類があるので購入時は確認が必要である
  • 設置義務に違反すると罰金などの罰則が科される
  • 設置義務のない建物でもガス警報器は設置した方が安全である

プロパンガスを使っている建築物で不特定多数の人の出入りがあるホテルや旅館・飲食店・デパートなどの不特定多数の人が出入りしたり、利用する施設には、ガス警報器の設置が義務付けられています。
一戸建てなどの建物は、この義務には含まれていません、アパートなどの集合住宅では義務付けられているところもあります。

ガス警報器の設置義務や注意点、一般家庭でも設置したほうが良いのかなども含めてご説明していきます。

プロパンガスの臭いがしたら?原因と対処方法

ガス警報器とは

ガス漏れ警報器とは

ガス警報器はガス漏れ警報器・ガス探知機などとも言われます。漏れた燃料用ガスや不完全燃焼によって生じた一酸化炭素(CO)を検知して警報を発する装置のことです。

プロパンガス(LPガス)や都市ガスなどの燃料用のガスは本来無臭ですが、漏れた場合にもすぐ分かるように意図的に硫黄系化合物の臭いを付けています。

例えるとタマネギが腐ったような臭いです。

しかし、人がいない場所や就寝中などにガス漏れが起きた場合や、気密性の高い部屋で換気をせずにガスを使用した際に、不完全燃焼を起こしてしまうケースがあります。

ガス警報器はこれらを防ぐためにも取り付けられています。

センサー数の違い

ガス警報器はセンサーの数により種類が分かれています。一般的にはセンサーが増えるほど高価になりますが、その分多くのガス漏れを検知してくれます。

1センサータイプ

燃料ガスのみを検知するタイプのガス警報器と、一酸化炭素のみを検知するタイプのCO警報器(不完全燃焼警報器)との2種類があります。それぞれ都市ガス用とプロパンガス(LPガス)用があります。

後述するプロパンガスで設置が義務付けられているのはこのガス警報器です。

2センサータイプ

燃料ガスと一酸化炭素を検知するタイプで、ガス・CO警報器と呼ばれます。現在販売されているのは都市ガス用のみです。
また、火災と一酸化炭素を検知する火災(煙)・CO警報器もあります。

ガス警報器ではありませんが住宅に設置が義務付けられている住宅用火災警報器は煙と熱を探知する2センサータイプのものです。

3センサータイプ

燃料ガスと一酸化炭素に加え、火災も検知できるタイプです。対応する燃料ガスは都市ガス用とプロパンガス(LPガス)用があり、火災検知方式は煙式と熱式があります。

警報方式の違い

センサーの違いだけでなく、警報の発し方にも種類があります。

単体警報方式

ガス警報器本体から警報音が鳴るだけの方式。
警報音は、開発された当初はブザー音が鳴るだけのものが主流でしたが、最近では他の機器のブザー音と区別できるように、警報音に加えて音声で警報するタイプが多くなっています。

また、警報音だけのものであってもスイープ音(時間的に周波数が変化する音で、危険を伝える信号だと認知され易い)を採用するなど、確実にガス警報器の音であると判別でき、かつ高音域が聞き取りづらい高齢者にもよく聞こえるように工夫されている物も増えています。

音声警報のメッセージ内容は、ガス警報器工業会に加盟しているメーカーの製品においては下記の通り統一されています。

  • 燃料ガス検知時:ガスが漏れていませんか?
  • 一酸化炭素検知時:空気が汚れて危険です。窓を開けて換気してください
  • 火災検知時:火災警報器が作動しました。確認してください。

戸外ブザー方式

上記の単体警報方式の機能に加えて、建物の戸外にも警報ブザーを設置し、近所の人達にも異常を知らせることができる機能を備えたタイプです。

集中監視方式

ビルやマンション等に採用される方式で、消防法の基準を満たすものはガス漏れ火災警報設備と呼ばれます。上記の単体警報方式の機能に加えて、管理人室などにガス漏れ受信機を設置し、建物のどの場所で異常が発生したかが分かるシステムです。
マンションの場合は、各住戸内のインターホン親機が受信機の機能を有し、住戸内、住戸玄関、管理室で警報を発する方式が一般的です。

これらのシステムにおいては、正常時は警報器本体から受信機に対して、直流6Vの電圧が掛かっている事を以て正常とみなす仕組みになっているので、警報器の電源が切られたり、警報器と受信機を繋ぐ配線が断線した場合も受信機に異常表示が出るようになっています。

付加機能

ガス警報器の中には独自の付加機能が備わったものもあります。
例えば以下のようなものです。

  • 外部機器を接続することでガス会社や警備会社に自動的に通報する機能
  • ガスメーターに接続することで自動的にガスの供給を停止する機能
  • 部屋の温度や湿度を常時監視し、熱中症や空気の乾燥の注意喚起メッセージを流す機能
  • 電源表示灯に高輝度白色LEDと光を拡散させるカバーを用い、かつ調光機能も備えることで常夜灯としての機能
プロパンガスの法定点検は必ず受けましょう

ガス警報器の設置が義務付けられた場所

ガス漏れ警報器の設置が義務付けられた場所

プロパンガスを使用する建物にはガス警報器の設置が義務付けられた場所があります。

ここから詳しく説明していきます。

プロパンガスを使用する建物のガス警報器の設置義務

LPガス法(液石法)、建築基準法では次のようなプロパンガスを使用する施設・建築物でガス警報器の設置を義務付けています。

不特定多数の出入りがある公共施設や商業施設などの建築物など

LPガス法(液石法) 施行規則
第44条 一のカ(消費設備の技術上の基準 設置義務施設等)
第86条(施設又は建築物の指定)

燃焼器は第86条各号に掲げる施設若しくは建築物に限り、液化石油ガス用ガス警報器の検知区域に設置されていること。
法第38条の三の経済産業省令で定める施設又は建築物は、次のとおりとする。
1、劇場、映画館、演芸場、公会堂その他これらに類する施設
2、キャバレー、ナイトクラブ、遊技場その他これらに類する施設
3、貸席及び料理飲食店
4、百貨店及びマーケット
5、旅館、ホテル、寄宿舎及び共同住宅
6、病院、診療所及び助産所
7、小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、大学、盲学校、ろう学校、
養護学校、幼稚園及び各種学校
8、図書館、博物館及び美術館
9、公衆浴場
10、駅及び船舶又は航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの
用に供する建築物に限る。)
11、神社、寺院、教会その他これらに類する施設
12、床面積の合計が千平方メートル以上である事務所

ガス警報器工業会:ガス警報器アプローチブックより引用

 

地下室

第44条 一のカ(消費設備の技術上の基準 地下室等)

・地下室等にもガス警報器の設置義務があります。
・特に地階のうち延べ面積が1,000㎡以上かつ特定用途(ホテル、飲食店等)に床面積500㎡以上供される部分がある特定地下街、特定地下室には、設置義務があります。
・地下室等の定義については、液石法 供給・消費・特定供給設備告示(告示123号)第3条(地下室等の範囲)をご覧ください。

ガス警報器工業会:ガス警報器アプローチブックより引用

アパートなどの共同施設

第86条(施設又は建築物の指定)についての通達

第5号中「共同住宅」とは、アパート、マンション等の集合住宅であって、同一建築物内に3世帯以上入居する構造のものをいい、床面積の広さ及び資材が木造であるか、鉄筋又は鉄骨であるかは問わない。

ガス警報器工業会:ガス警報器アプローチブックより引用

 3階以上の建築物

建築基準法 施行令 第129条の2の5 第1項八 
3階以上の階を共同(集合)住宅の用途に供する建築物の住戸に対しては、ガス警報器の設置を含むガスの配管設備の基準が定められています。

ガス警報器工業会:ガス警報器アプローチブックより引用

このように、飲食店やホテル・旅館などの商業施設はもちろん、地下室があったり、3階以上の建築物には設置が義務付けられていますし、3世帯以上が入居するアパートなどの集合住宅にも設置が義務付けられています。

なお、建築基準法で定められている内容は都市ガスを使用する建物にも適応されます。

心当たりのある方や不明な方はオーナーや管理会社・ガスの販売事業者に確認しましょう。

プロパンガスに関する法律について

設置義務を守らなかった場合

この設置義務を守らなかった場合はどうなるのでしょうか。

LPガス法(液石法)では設置の義務に違反した場合、ガスの消費者、ガスの販売事業者の双方に対して罰則が定められています。

設置義務違反に対する罰則(消費者)

設置が義務付けられているにもかかわらず、ガス警報器を設置していない場合、ガスの消費者に対して都道府県知事から法第35条の五の基準適合命令があります。

従わなかった場合は、液石法第100条第二号による違反となり30万円以下の罰金となります。

保安業務違反に対する罰則(販売事業者)

ガス販売事業者(液化石油ガス販売事業者)は保安業務を行うことが義務付けられています。

販売事業者は設置が義務付けられた施設にガス警報器が設置されていない場合、ガス消費者に適合するように通知をします。

しかし改善措置を取らなかった場合には、液石法第100条第二号に規定する液石法第34条(保安機関の業務等)第3項の違反となり30万円以下の罰金が課されます。

更に認定を受けた保安機関が、罰金以上の刑に処せられた場合、液石法第30条(欠格条項)一に該当し、液石法第35条の三(認定の取消し)により、保安機関の認定が取り消されます。

罰則違反にならないように、気をつけましょう。

設置義務の例外

LPガス法(液石法)で決められた設置義務のある施設であっても、例外があります。

  • 屋内に燃焼器具がない
  • ねじ接続で接続されていて、なおかつ燃焼器に立ち消え安全装置が組み込まれている
  • ヒューズガス栓で接続されていて、なおかつ燃焼器に立ち消え安全装置が組み込まれている
  • 常時設置されていないガス燃焼器具
  • 浴室内設置

以上の条件では、ガス警報器の設置は義務ではありません

例えば、キッチンのコンロがIHで、お風呂の給湯器が外についている場合は、屋内に燃焼器具がないため、設置義務はありません。

ビルトインコンロのようにねじ接続で、コンロに立ち消え安全装置が組み込まれていて、屋内で使用する燃焼器がそのコンロだけの場合も設置義務はなくなります。

ビルトインコンロではなくテーブルコンロを使用している場合は、ガス警報器の設置が必要な場合が多いです。

しかしこの例外はLPガス法の規定になります。
建築基準法の規定は例外なく適応される点に注意しましょう。

ガスコンロの取り付け方

一戸建てにガス警報器は必要?

義務のない一戸建てにガス漏れ警報器は必要?

設置義務がある施設や建物をご紹介してきましたが、それ以外の建物にガス警報器の設置は必要なのでしょうか。

一戸建てなどの個別住宅やその他の施設は義務こそありませんが、設置推奨施設とされています。

また、プロパンガスのガス警報器の普及率は78.1%(2017年3月)とも言われており、義務のない建物にも安全のために多く設置されています。

ガス警報器工業会によるとガス漏れ事故のほとんどが、「ガスをつけたつもり」「ガス栓を閉めたつもり」「すぐにもどるつもり」など人為的なうっかりミスが原因とされています。

ガス警報器を正しく設置することで、人為的なミス未然に防いでくれます。

プロパンガスの事故件数は年間200件前後発生しており、死亡事故が発生することもあります。

自分や家族、近隣の方の身の安全と財産を守るためにも、義務はなくても設置する方が安心です。

ガス警報器の購入方法

ガス警報器の購入ルートなどについて説明します。

自分で購入して取り付ける

ガス警報器の設置に特別な資格は不要です。
そのため、自分で購入して設置することが可能です。

ガス警報器を自分で購入する場合はまず、「プロパンガス用のガス警報器」と「都市ガス用のガス警報器」を間違えないように確認します。

また、警報器には認証機関による検査済みの認証シールが貼られています。
必ず認証シールが貼られたものを購入するようにしましょう。

  • プロパンガス用のガス警報器高圧ガス保安協会によるLPガス警報器の検定合格証等のシール
  • 都市ガス用のガス警報器日本ガス機器検査協会による都市ガス警報器の検査合格証等のシール

この2種類があるので確認する必要があります。

取扱い説明書に従って、最適な場所に設置しましょう。

間違って取り付けた場合は、正しくガスを検知できないだけでなく、設置義務違反となる場合もあります。

ガス販売事業所での購入やリース

ガス警報器は設置場所や、設置後5年という交換期限も決められているので、期限が切れてしまうと安全に使用することが出来ません。

この点はガス販売事業者に任せれば、トラブルが発生したときはもちろん、交換期限も管理ガス販売事業者の方で管理してもらうことができます。

そういった点からも、販売事業者で購入して取り付けをお願いした方がより安心と言えます。

プロパン・ブタン・メタンガスの比重

ガス警報器の交換期限

ガス漏れ警報器の交換期限

前述の通り、ガス警報器には設置後5年間の交換期限があります

警報器本体に交換期限が記載されたシールが貼ってあるので、期限が切れたものは交換する必要があります。

ガス会社で購入して設置した場合、多くのガス会社では交換期限を管理しています。
交換時期が近付くと連絡が入るようになっていますので、手続きをしましょう。

自分で購入設置した場合は、忘れずに交換しましょう。

ガス警報器を設置する位置

ガス警報器は使用するガスによって取り付け位置が異なったり、使用上に注意する点などがあります。取扱説明書をよく読み、わからない場合はガスの販売事業者や専門家に相談しましょう。

ガス警報器は使用するガスの種類によって設置する位置が異なります。

プロパンガス

プロパンガスなどのLPガスとごく一部の都市ガスは空気より重いガスです。

そのため、ガス警報器は本体の検知部が床面から30cm以内、かつ燃焼器具から4m以内になるように設置します。
ただし、以下のような場所は避けるように注意しましょう。

  • 出入口付近や換気口の空気吹出し口から1.5m以内の外気が通る場所
  • 床面に20cm以上の段差があり、低い方にガス器具がある場合の高い方の区画
  • 床面と棚板等で仕切られている壁面、又ガス器具と警報器との間に、間仕切があり漏洩ガスの流れを妨げる場所
  • 周囲温度が-10℃以下又は40℃以上になるおそれのある場所
  • 浴室内及び水しぶきが散る場所

都市ガス

ほとんどの都市ガスは空気より軽いです。

そのため、ガス警報器の検知部が天井面から30cm以内、かつ燃焼器具から8m以内になるように設置します。
しかし、以下のような場所は避けるように注意しましょう。

  • ガス器具からの排気や湯気・油煙等が直接かかる場所
  • ドア付近など風通しの良い場所
  • 空気吹き出し口から1.5m以内の場所
  • 周囲温度が-10℃以下又は50℃以上になるおそれのある場所
  • 浴室内や水しぶきのかかる場所

使用上の注意点

不適切な使用方法だった場合はガス警報器が正しく作動しません。

不適切な使用方法

ガス警報器が鳴り出した場合、うるさいからといって即座に電源プラグを抜く(天井設置型の場合はベースから本体を取り外す)行為は大変危険です。

もし本当にガス漏れであった場合、プラグを抜くことで発生した電気火花でガスに引火し爆発する恐れがあります。

明らかに誤作動で鳴ったと分かった場合は抜いても特に危険はありませんが、抜いたまま放置すると異常を検知できなくなり危険です。

また、集中監視方式の場合はプラグを抜くと管理室等の受信機に異常表示が出るようになっています。

近年の製品は、警報器本体に警報停止スイッチが付いているものがありますので、誤報の場合はそれを押すことで音を止める事が出来る用になっています。

誤作動

ガス警報器は、基本的に可燃性ガスを検知する仕組みです。そのため、ガス漏れや不完全燃焼以外の原因でも反応し、誤作動をおこすこともあります。

以下のケースでは注意が必要です。

  • 冷却スプレーや殺虫剤などの缶スプレーを使用した場合
    (噴射剤として可燃性ガスが使われている為)
  • 酒やみりんを使った調理の湯気が発生した場合
    (アルコールは可燃性物質である為)
プロパンガスボンベの設置基準7つ

迷ったらガス販売事業者へ相談しましょう

迷ったらガス販売事業者へ相談しましょう

ガス警報器には取り付けに義務があり、設置場所などに規定があることや、警報器を設置するメリットなどをご紹介してきました。

ガス警報器について迷ったり、不安や気になることがあった場合はガスの販売事業者へ相談することがおすすめです。

信頼できるプロパンガスの販売事業者に変更したいといったご要望があれば、ぜひまちガスにご相談ください。

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まとめ

いかがでしたか?

今日はガス警報器について詳しくご説明をしてきました。

設置義務がある建物や施設だけでなく、一戸建てなどの推奨施設でも正しく設置することでガス漏れ事故を防ぐことに繋がります。

不安のある方や気になった方はぜひガス販売事業者やまちガスにご相談ください。

まちガスではプロパンガス会社の切り替えサポートも行っています。

プロパンガスは安全?危険性と注意点について
【まちガス】
TEL : 0120-984-667(フリーダイヤル)
営業時間 : 9:00~19:00(年中無休)
※ 対象者様:戸建所有者 / 物件オーナー / 店舗 / 事務所
※ 集合住宅や賃貸の方は、必ず大家様の許可を得てお問い合わせ下さい。
※ 料金のお支払やガスの開栓閉栓は、ご契約のガス屋さんにご依頼下さい。
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