エアコンの暖房機能を上手に使う方法7選

冬場のエアコン暖房を上手に使う方法

秋に入り、思ったよりも急激に気温が下がってきたので、ここ数日の間で暖房を使い始める方が増えているようです。

寒いとすぐ「ポチっ」と押してしまうエアコンの暖房。

実は、エアコンの暖房は冷房よりも電気代がかかってしまうので、冬にかかる電気代は高くなりがちです。

今日は、節約しながらあたかかく過ごすため、エアコンの暖房機能を上手に使うポイントを紹介します。

様々な暖房器具のメリットとデメリット

目次

エアコン暖房の仕組み

エアコン暖房の仕組み

当然、冷房にはエアコンを使用するけれど、暖房は石油ストーブやヒーター派、という方も少なくありません。

その理由の1つに、暖房費の節約があるようです。

エアコンの暖房機能を使うと電気代が高くつくと思われがちですが、必ずしも実際そうとは限らないのです。

その理由は、エアコン暖房の仕組みにあります。

電気ヒーターが部屋を暖める場合、ヒーター自らが熱を作り出しています。

ところがエアコンは外気から熱エネルギーを取り込み、圧縮して高温・高圧にすることで部屋に温かい空気を送っているのです。

「冬の屋外に熱エネルギーなんてあるの?」と不思議に思うかもしれません。

しかし実は、絶対零度と言われる温度以上であれば、空気は必ず熱エネルギーを持っているのです。

つまり、「エアコンは自ら熱を作り出しているのではなく、熱エネルギーを流用している」とも言い換えられます。

エアコンの中では、室内機と室外機の間を「冷媒」と呼ばれるガスがぐるぐる回っています。冷媒は空気中の「熱」を運ぶ役割をします。

熱交換器はエアコンの室内機の内部と室外機の内部にあり、冷媒が運んできた「熱」を乗せたり、降ろしたりする「駅」のような役割を果たすのです。

この仕組が、エアコンの暖房機能が優れている所以と言えるのです。

エアコンには、空気が汚れない、冷房にも使える、寒冷地でも対応できるものなど多くの種類があり、比較的好みのものを選ぶことができます。

また、暖房費が節約できる機能が付いたものなど、最近は高機能なものが特に人気となっています。

【徹底比較】ガスファンヒーターと石油ファンヒーター

部屋の温度・湿度を快適に保つ重要性

部屋の温度・湿度を快適に保つ重要性

暖房の適温は18~23℃とされています。

寒いからといってうっかり室温を高くしすぎると、室外との温度差が激しくなってしまい、自律神経の働きを乱すこともあるので、温度設定には十分な注意が必要です。

ちなみに、ウォームビズを提唱している環境省では、室内の暖房設定温度は20℃を推奨しています。

もし、寒く感じるようならば、暖房の温度を上げるよりもまずは洋服をもう1枚重ね着してみましょう。

体感温度が1~2℃違ってくるので、自律神経の乱れを防ぐだけでなく、暖房費用の省エネの効果もあります。

そして部屋を快適に暖めるには、温度だけでなく湿度に注意が必要です。

実は同じ室温でも、乾燥した部屋よりも湿度が50~60%に保たれている部屋のほうが暖かく感じられます。

湿度を上げることによって暖房の省エネをすることだけでなく、乾燥肌対策にもなるのです。

加湿器の種類と選び方

エアコンの暖房機能を上手に使う方法

エアコンの暖房機能を上手に使う方法

エアコンの風向きを調整する

エアコンの暖房機能のパフォーマンスを最大限に生かすには、風向きの設定がまず重要です。

冷たい空気は空気の重さで足元に集まり、そして暖かな空気は上に上がっていきます。

エアコンの暖房を使って足が冷たいのに頭がボーとするのは、この温度差が原因です。

人間は足元や指先など末端を温めると体感温度が上がるので、冷えやすい足元に暖かな空気を送るよう、風向きは下向きにするのがポイントです。

ただし、下向きにしても体に直接かからないようにしましょう。

体に直接暖かな空気が当たってしまうと、外気温との温度差で疲れやすくなるので、部屋の作りとよくいる場所を考慮して風向きを設定しましょう。

サーキュレーターや扇風機を併用する

暖房を使用する時にサーキュレーターを使うとm風が発生して寒くなると思っている方も多いのではないでしょうか?

実は暖かい空気は上にたまっていくので、エアコンを長時間使っているとどうしても足元が寒くなってしまいます。

また、暖房の温度設定をいくら高く上げても、足元は冷たいままという経験をされた方は多いと思います。

通常、暖かい空気は天井付近の上部にたまります。

これを防ぐためには、サーキュレーターの風を使って暖気を下におろし、効率よく空気を循環させましょう。

サーキュレーターの風は直接人にあてるのではなく、滞留している暖かい空気にあてることで、部屋の空気が循環され暖房効率も上がります。

部屋の隅からエアコンに向けて対角線上にサーキュレーターを設置すると、天井付近に溜まりがちな暖気を動かし、部屋の空気を効率よく循環させます。

家具などがあって対角線上に設置できない場合は、サーキュレーターを真上に向け、床から天井に向かって垂直に風が吹くように設置するといいでしょう。

上下の空気をかき回すので、暖気を部屋全体に循環させることができます。

首振り機能を使えばさらに効果があります。

【比較】サーキュレーターと扇風機

設定温度を高くしすぎない

家に帰ると部屋が寒いので、つい一気に部屋を暖めたくて設定温度を高くしたりしていませんか?

設定温度をあげるごとに電気代も上がってしまう上、風量を強くして一気に暖めようとすると電気代を上げる要因となります。

環境省は冬の暖房の適温を20℃設定に推奨しています。

しかし、体感温度には個人差があるものです。

あなたが暖かいと感じる温度に設定するのが冬を快適に過ごすコツですが、高くても23℃程度に抑えておけば電気代が跳ね上がることもないでしょう。

また、睡眠時は15℃から21℃の間に設定すると質の良い睡眠が取れると言われています。

しかしこれらの推奨温度は湿度が50%程度の場合になります。

日本の冬は空気がとても乾燥するので、湿度50%を維持するのはなかなか難しいものです。

さらにエアコンの暖房で温度を上げるとより乾燥しやすくなります。

そのため、暖房をつけたら加湿をすることを忘れないようにしましょう。

湿度を適度に保つことができれば、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなるだけでなく、エアコンの暖房機能を最大限生かすことにもつながります。

頻繁にスイッチのオン・オフをしない

エアコンの暖房機能のオンオフはあまりしないようにしましょう。

冷房運転時と同様に暖房運転でもスイッチのオン・オフを頻繁にすると、電気代が高くなる原因となります。

冬は外との温度差が夏よりも高いため、設定温度に近づくためにより多くのパワーがかかり電気代が一気に跳ね上がってしまいます。

せっかく温まった部屋もオンオフを繰り返していることで部屋も冷えてしまうので、エアコンの暖房はつけっぱなしにしておく方が快適に過ごすことができます。

エアコンは最初にパワフルに部屋を暖め、その後は弱風で温度をキープします。

つまり、運転時に一番電気を使うので、頻繁にオンとオフを繰り返すより、自動運転で継続させる方が消費電力を抑えられます。

ただし、1時間以上留守にする場合はエアコンはオフにしましょう。

前述した通り、冬の暖房は夏の冷房よりも電気代が高いので、長時間留守にする場合はエアコンを運転させているだけで電気代が上がってしまいます。

「部屋にいる時は、頻繁なオンオフはしない」でも、「1時間以上留守にする場合はオフにする」を基本にエアコンの暖房機能を効率的に使いましょう。

カーテンなどで外気をコントロール

エアコンでせっかく温めた空気も、外の冷気との間にあるのが薄い窓ガラス1枚では、その付近からまた冷やされてしまいます。

断熱シートや断熱フィルム、厚手のカーテンを用意して、冷気が部屋の中に伝わってくるのを防ぎましょう。

リフォームを考えている方は、窓を二重構造にすることをおすすめします。

また、隙間があるとどうしても冷気が入ってくるので、カーテンは少し長めに窓全体を覆うようにしましょう。

日中は太陽光をしっかり取り込んで部屋を暖めておき、陽の光が入り込まない時間になったらすぐにカーテンを閉めるようにするのがコツです。

手軽にできる住居の防寒対策

室外機の置き方を工夫する

室外機のすぐ近くに物を置いていたり、室外機の吹出し口やファンがホコリだらけになっていませんか?

家の中の寒い空気を外に出してくれる室外機の置き方も少し工夫しましょう

室外機の吹き出し口がふさがれていると、エアコンの効率が悪くなってしまいます。

ファンにホコリが溜まっている場合も同じです。

少なくとも吹き出し口の前を30cmくらいは空けておくことが大事です。

室外機が直置きの場合は壁から少しななめに傾けると、室外機の風の通りが良くなって熱交換の効率を上げることができます。

エアコンの暖房機能を使い始める前に、室外機のそばにある物はすべてどかして、室外機のホコリもきれいに掃除しておくことをおすすめします。

効率をあげることで節電効果も期待できるので、室外機を動かせる住居に住んでいる方はぜひ実践してみましょう。

フィルターはこまめに掃除する

エアコンのフィルターは、エアコンが100%の力で働くためにもしっかりと掃除をしておかなければならない部分です。

フィルターはエアコンに空気が取り込まれた際、空気中のホコリを取る役割をします。

フィルターの網のような目でホコリを取ることで、室内全体がホコリだらけになることを防ぐのです。

また、フィルターはホコリだけでなく花粉や虫などの侵入を防ぐ働きもあります。

このように、フィルターはエアコン本来の力を思いっきり発揮することができるよう手助けをしてくれる大事な役割を持ったパーツなのです。

そんなフィルターがホコリや花粉、さらにたばこのヤニなどにまみれていると空気の流れが遮られてしまうためエアコンに負荷がかかり、その分電気代が高くかかるようになります。

きれいな空気を適切な電気代で排出させるためにも、フィルターの掃除はエアコンを使う上で不可欠と言えるのです。

快適に使いながら節電する方法

快適に使いながら節電する方法

エアコンの暖房機能の電気代を抑える方法はあるのでしょうか。

エアコンの暖房の電気代を節約するポイントは以下の4点です。

  • 設定温度を下げる
  • 風量を自動に設定する
  • エアコンの掃除をこまめにする
  • 他の暖房器具と併用する

エアコンの機種にもよりますが、暖房機能を1日9時間使う場合、設定温度を1℃下げると月額の電気代が5%から10%安くなるというデータがあります。

さらに、風量は自動に設定しておけば、エアコンが最適な温度を保ってくれるので余計な電力がかかりません。

そして、こまめにエアコンの掃除をすることも大切な節電ポイントです。

フィルターの掃除や室外機の周りをきれいにしておくことでエアコンに無駄なパワーを使わせることなく部屋を暖めることができるからです。

こたつや電気カーペットなどエアコンより電気代を抑えるアイテムと併用するのもポイントの一つです。

フローリングの床は部屋の熱を奪いやすく、部屋を暖まりにくくしがちなので、足元の冷えが気になる家庭ではマットやカーペットを敷くことで暖房効率が上がります。

カーペットの下にはアルミマットを敷けばさらに効果的です。

アルミマットと敷物の組み合わせは、リビングだけでなくキッチンや洗面所などの一定時間立ち止まることがある部屋にもおすすめです。

防寒グッズとの併用でエアコンの設定温度を更に下げることができ、電気代の節約に繋がります。

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エアコンの暖房機能で発生する問題の対処法

エアコンの暖房機能で発生する問題の対処法

冷房から暖房へ切り替える時の嫌な臭い

エアコンは、冷房を使用すると水が発生する仕組みになっています。

そのため内部の水が完全に乾いていないまま長期間使用しない時期が続けば、カビが発生したり、菌が繁殖してしまい、嫌な臭いの原因となるのです。

臭い対策でまず取り組みたいのが、やはりいうまでもない、エアコンの清掃です。

フィルターは2週間に1度、内部や配管は2年に1度を目安に掃除しましょう。

また、冷房や除湿の使用後に「送風運転」を行うことで、エアコン内部を完全に乾燥させることができるため、臭いの発生を防止することができるのです。

乾燥や結露には湿度管理をする

エアコン暖房は水蒸気が発生しないため、温度が上昇すると相対湿度が下がることによって空気が乾燥してしまいます。

そこで、電気代を節約しつつ簡単的に乾燥対策をするために、エアコン暖房を使用している室内で洗濯物を干しましょう。

洗濯物も乾き、部屋の湿度も保たれて一石二鳥です。

洗濯物が無い場合は、濡れタオルを干しておくのもおすすめです。

反対に、暖房を切り室温が下がると結露が発生します。

暖房時と暖房を切った後の温度差があればあるほど結露が発生しやすくなるので、必要以上に部屋を暖めないことや、途中で換気することで結露対策ができます。

再熱除湿とは

「除湿」と「再熱除湿」の2つの機能が搭載されたエアコンもあります。
除湿は、湿度だけではなく部屋の温度も下がることに対し、再熱除湿は部屋の温度を下げずに除湿ができるので冬の湿気対策にも最適な機能となります。

まとめ

いかがでしたか?

エアコンの仕組み、暖房時のほうが冷房時よりも電気代が高くなる理由、エアコン暖房の電気代節約方法などについてご紹介しました。

暖房費がかかるこれからの冬、まずはエアコン掃除や室外機周りのチェック、窓の断熱や扇風機の併用などの節約ポイントを取り入れて、賢く電気代を節約して快適に冬を過ごしましょう。

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