決して安くはない端末代に月々の通信量、スマホを持っていれば毎月実感する悩ましい問題だと思います。
このような理由で「格安SIM」にたどり着く人は多いのではないでしょうか?
メリットしか無いと思われる格安SIM(あるいは格安スマホ)にも、実はデメリットがあります。
その中身をよく理解し納得してから格安SIMを導入して、後から「こんなはずでは・・・」と思うことのないようにしたいですよね。
今日は格安SIMのメリットとデメリットについて検証してみます。
目次
SIMについて
そもそもSIMとは?
SIMとは契約者(利用者)の識別番号や電話番号、メールアドレス等の情報が記録されたICカードのこと。
4G/5G回線を使って携帯電話やタブレットでインターネットするのにも欠かせないものになります。
SIMの種類
SIMには主に、次の3つの種類があります。
音声通話SIM
- 電話、ネット、アプリ、SMS認証など制限なく使える
- 最も高い料金プラン
データSIM
- インターネットやアプリ利用のみ可能
- LINE通話のようなP2P電話は可能
- 最も安い料金プラン
データSIM+SMS
- インターネットやアプリ利用のみ可能
- SMS認証ができる
- データSIMのオプションとして追加する場合も
格安SIMが安い理由
通信サービスを運営するには、維持費や設営費など莫大な資金が必要ですが、格安SIMはそれを大手携帯会社から安く仕入れています。
さらに店舗を持たず、人件費などを削ることで消費者に格安で提供できているのです。
また、ここ数年格安SIMの販売業者が急増して価格競争が起こっていることも格安SIMが非常に安い月額料金でサービスを提供できている理由の一つになります。
格安SIMのメリットとデメリット
メリット1, 料金が安い
格安SIMにする最大かつ唯一のメリットとも言っても過言ではないのが月額料金の安さです。
電波塔の建設や整備にお金をかける必要がないので、ほぼ同じ品質の通信サービスでありながら安い月額料金で使うことができます。
どのくらい安いかというと、契約する月額データ量によって異なりますが1,000円~3,000円ほどが目安になります。
メリット2, 縛りのないプラン
大手通信キャリアのと契約には2年縛りがつきものですが、格安SIMの契約には長期間の契約を縛るようなプランが少なくなっているのも特徴です。
通話を含むプランでは一部で半年以内の解約に違約金を課す場合もありますが、多くの場合で解約時期に縛りがありません。
利用中に別のお得なプランを見つけた際に違約金を払わずに気軽にキャリアを乗り替えられるのです。
デメリット1, 回線が混みやすい
格安SIMは少ない通信帯域を多くの人で分け合うことで、安さを実現しています。そのため通信速度が遅くなることも多くあります。
もともと契約プランで通信速度の上限が決まっているものや、月間通信量が少なく設定されオーバーした場合の速度が遅くなるプラン、1日の通信量(超過時は速度低下)が決まっているプランが多くなっています。
また通信速度に上限のないプランでも、混雑時に極端に通信速度が落ちてしまうことは頻繁に起こります。
これは格安SIMの最大のデメリットと言えるでしょう。
デメリット2, キャリアメールが使えない
キャリアメールとは@docomo.ne.jp、@ezweb.ne.jp、@softbank.ne.jpといったメールアドレスです。
サービス事業者が変わるので、大手携帯キャリアが提供しているキャリアメールは利用できなくなります。
しかし今は、そもそもキャリアメールを使わない人が増えており、Yahoo!メールやGmailなどの無料で利用できるフリーメールに乗り換えることで解消できます。
デメリット3, サポートが弱い
格安SIMには基本的に店頭窓口がなく、新規契約やMNPなどの切り替えはインターネットでの手続きになることがほとんどです。
そのためSIMの切り替え作業や契約内容の決定は自身で行う必要がありますので、インターネットに疎い方にとってはハードルが少し高くなるでしょう。
また契約後のサポートについても電話窓口もしくは問い合わせフォームになるため、聞きたいときに聞けない環境であることにも注意が必要です。
デメリット4, 利用できる端末が限られる
格安SIMは「SIMロック解除をした端末」「SIMフリー端末」「携帯キャリア回線で契約した端末」のいずれかで利用できます。
格安SIMが利用できる端末は、携帯キャリアのように新機種が揃うわけではありません。
SIMフリー端末を別途購入することで利用することはできますが、契約した格安SIMで取り扱いのない機種はサポート外になることもあります。
SIMロック解除について
携帯キャリアが販売するスマホ端末には、その携帯キャリアのSIMカードしか使えないようにロックがかかっています。
しかし2015年以降、100日以上使った端末や一括で買った端末(一部端末を除く)はお店やネットで解除できるように義務付けられたので、新たな端末に買い換えることなく格安SIMに乗り換えることができるようになりました。
また、2023年10月1日以降は、過去にSIMロックを設定した全ての端末についてその解除申込みがあった場合にはインターネット、電話、店舗などで無料でSIMロック解除を行うことを義務付けています。
総務省:移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン(令和3年8月改正)
まとめ
いかがでしたか?
格安SIM、格安スマホのメリットとデメリットについて検証しました。
格安SIMは大手キャリアから回線を借りているという仕組みで比較的お得な料金で利用できるのです。
現在のあなたのスマホの利用状況を確認したうえで、月々のデータ容量や料金を選びましょう。
今回紹介したメリットとデメリットを踏まえて、あなたにあった格安SIMを選べれば幸いです。