- ガス会社が初期費用を負担する契約を「無償貸与契約」という
- ガス会社が負担した費用は毎月のガス代に上乗せされて請求する
- ガス会社との契約は長期間にわたるため契約内容をよく確認すること
お客様がまちガスにお問い合わせ頂く際は、現在契約中のプロパンガス会社の契約内容についてよく確認して頂く必要があります、
契約書を確認すると、
給湯器の無償貸与契約がある
残債がまだ残っている
というようなケースがよく見られます。
今日はこの無償貸与契約についてお話します。
目次
無償貸与契約とは
ガス会社との契約時に、給湯器やガスコンロなどを無償で設置してもらう場合あります。
その際、ガス会社はお客様との間に「無償貸与契約」という契約を締結します。
この無償貸与契約とは、簡単に言うと、
「給湯器やガスコンロを無償で設置してあげる代わりに、もし途中で解約したら残債分を精算するか違約金を支払ってくださいね。」
という内容のものです。
無償貸与されるものは給湯器やガスコンロが一般的ですが、アパートのオーナー様などの集合住宅の場合、インターホンやエアコン、ウォシュレットなどもあり、多岐にわたります。
簡単に例えるなら、携帯電話会社との2年の契約縛りのようなものです。
これは、お客様に他のガス会社への切り替えをさせないように契約的に拘束するというものです。
ガス会社の思惑としては、給湯器やガスコンロの無償貸与契約期間中に、ガス料金でそれらの分を回収し、契約を続けさせたいのです。
給湯器もガスコンロも実際のところタダではありません。
その分が上乗せされられているのです。
また、無償貸与契約は戸建ての新築時だけではなく、中古住宅の購入時のガス会社との契約時にも提案されることがあります。
無償貸与契約のメリットとデメリット
プロパンガス業界独自の契約方法ですが、メリットとデメリットが存在します。
メリット
設備導入の初期費用を自己負担せずに済む
新築時や引っ越しの際に、新しく設備を導入するには初期費用がかかるものです。
新たにプロパンガス会社と無償貸与契約をすると、そういった初期費用をプロパンガス会社が負担してくれます。
その分、浮いた初期費用を他の費用に当てることもできるので、これはメリットと言えます。
予算があまりない方にも、無償貸与契約で設備を導入できるのでお得です。
デメリット
初期費用が抑えられる一方で、契約中におけるデメリットがあります。
プロパンガス会社を変更しづらい
多くの場合、無償貸与契約の最低契約期間として、10~15年間で設定されます。
無償貸与契約期間中に解約をすると違約金などが発生することが多いため、自由にプロパンガス会社の変更はできなくなります。
契約期間中に値上げされる可能性がある
無償貸与契約期間中はガス代に、当初プロパンガス会社が建て替えた分の料金が上乗せされています。
そのため、この仕組みを利用して料金の不当な値上げをしてくるガス会社も存在します。
解約時に残債を一括精算する可能性がある
仮に、無償貸与契約期間中に解約をしてしまうと、残債を一括で精算しなければならないケースがあります。
この際、高額な料金を請求してくる悪質なプロパンガス会社もいるので注意しましょう。
残債が残っている場合、どうしたら良いのか
契約中とのガス会社の契約内容を確認したが、残債が残っていたり、違約金が発生すると分かったとします。
この場合、具体的にどうしたら安いガス会社へ切り替えることができるのでしょうか?
以下具体的に解決方法を見ていきましょう。
残債を精算する
無償貸与契約は長期間に設定されている場合が多く(だいたい10年~15年)、まちガスにお問い合わせいただくまでに何年もそのガス会社を利用しているお客様も少なくありません。
このような場合、あと数年(数万円)、で無償貸与契約の残債を完済できる場合があります。
その場合は、一度にその残債分を精算することで、新しいガス会社に切り替えることができます。
お客様の中には、
「残債分を精算するまではこのままの契約で利用したい」
「違約金など支払いたくない」
という方もいらっしゃいます。
しかし、この場合も一日も早く安いガス会社へ切り替えたほうがお得な場合が多いです。
まちガスにお問い合せいただければ、どちらがどれだけお得なのか、分かりやすく説明させていただきます。
具体的な金額が分かれば、お客様も納得してプロパンガス会社を切り替えることができます。
新しいガス会社に残債分を精算してもらう
安いガス会社へ切り替えようとしていたが、残債が残っていて切り替えられない、と諦める方がいますが、必ずしも切り替えられないわけではありません。
残債の金額などによっては、新しいガス会社がその残債分を精算してくれる場合があります。
この場合は、契約中のガス会社との無償貸与契約の期間が残りわずかであること、残債金額が高額でないことが条件となる場合が多いです。
新しいガス会社へ切り替えられるかどうかは、お客様の契約状況などによりますので、諦めずにまずはまちガスまでお問い合わせください。
まちガスはお客様の味方です。
無償貸与契約自体が無効となる場合がある
ガス会社との無償貸与契約に関して、
「全く身に覚えがない」
「そんな説明受けていない」
「今日はじめてその存在を知った」
という場合があります。
まちガスではお客様と契約中のガス会社との契約に立ち会ったわけではないですが、これまでのプロパンガス業界ではこのように、お客様に十分な説明を行わずに無償貸与契約を結ばせる悪質なガス会社がいます。
このような場合、その無償貸与契約自体が無効になる場合があります。
無償貸与される対象設備
無償貸与される設備やガス機器は物件の種別により異なります。
戸建住宅の場合
戸建住宅の場合、無償貸与は給湯器やガスの配管設備について行われることが多いです。
給湯器の耐用年数が10~15年とプロパンガスの契約期間に近く、無償貸与されるケースが多いです。
ガスの配管設備も戸建住宅が建てられた際に、無償貸与されて設置されています。
配管設備は公共のものだと思ってしまいますが、実は無償貸与でお金を払っています。
集合住宅の場合
アパートやマンションなどの集合住宅の場合、戸建住宅で無償貸与する設備に加え、各部屋のエアコンやインターフォンなどにも無償貸与されるケースがあります。
ただし、賃貸で入居している方は無償貸与契約を結んでいるわけではないので、対象とはなりません。
集合住宅の場合、プロパンガスの契約をするとほとんどの設備を無償貸与契約にすることができます。
戸建住宅に比べ高額な契約にはなりますが、無償貸与分の上乗せ料金は入居者の毎月のガス代に含めて回収します。
そのため、オーナーさんや大家さんにとっては設備導入費用が浮くため、お得な制度と言えます。
まとめ
給湯器やガスコンロなどの無償貸与契約があったとしても、場合によっては安いガス会社へ切り替えることができます。
世の中タダより高いものはないとはよく言いますが、まさにこれがいい例です。
何かを無償で設置すれば、それを何か他の手段で回収するのは当然といえば当然のことです。
プロパンガス会社との契約においては、それがガス料金という形で回収されるのです。
逆に言えば、
・給湯器やガスコンロの無償設置→ガス料金が高くなる
・無償設置なし→ガス料金が安くなる
とも言えます。
ガス会社との契約ではこれらの点をよく考えてから契約しましょう。
まちガスでは無償貸与契約などの契約面も明確に説明する、信頼できるプロパンガス会社を紹介しています。
プロパンガス切替をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。
もちろん相談は無料です。