- 一人暮らしの電気代の平均的な金額は1ヶ月あたり6000円前後
- 電気料金は春と秋に安くなり、夏と冬に上がる傾向にある
- 最近は基本料金のないプランを提供する電力会社もある
一人暮らしの電気代の平均金額は1ヶ月あたり6,000円前後と言われていますが、地域や季節、オール電化か、ガスと併用しているかなどで大きく変わってきます。
光熱費は一人暮らしの生活費の中でも大きな割合を占めています。
その中でも、電気代は毎月の光熱費の中でも大きな金額を占めている傾向にあります。
そこで、この記事では現在一人暮らしをされている方やこれから始める方のために、毎月の電気の使用量や料金の目安を説明していきます。
目次
一人暮らしの電気代の平均金額(全国)
早速、一人暮らしをしている方の一ヶ月当たりの電気代の平均を見てみましょう。
電気使用量や料金は季節によって大きく変動するものですが、まずは年間の平均を見ていきます。
全国の電気代の平均
総務省統計局の家計調査によると、全国の一人暮らしにおける月々の電気代の平均はおよそ6000円前後です。
詳しくは以下のとおりです。
単身世帯(一人暮らし)の月々の電気代の平均(全国)
期間 | 電気代【円】 |
---|---|
2016年10~12月期 | 4,775 |
2017年1~3月期 | 6,414 |
2017年4~6月期 | 5,020 |
2017年7~9月期 | 5,169 |
2017年10~12月期 | 4,616 |
2018年1~3月期 | 7,098 |
2018年4~6月期 | 5,185 |
2018年7~9月期 | 5,588 |
2018年10~12月期 | 4,828 |
2019年1~3月期 | 7,123 |
2019年4~6月期 | 5,175 |
2019年7~9月期 | 5,059 |
2019年10~12月期 | 5,184 |
2020年1~3月期 | 6,535 |
2020年4~6月期 | 5,916 |
2020年7~9月期 | 5,330 |
出典:総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯より資料作成
上記の表を見ても分かる通り、電気の使用量は季節による変動が大きい為、電気代も変動します。
秋と春には電気代が安くなる傾向にありますが、
一方で、冬や夏はエアコンなどで部屋を涼しくしたり、温めるため、電気代がともに上がります。
地方別の一人暮らしの電気代の平均
次に、地方別での電気代の平均は以下のとおりです。
地方ごとに料金が変わっていることがわかります。
地方別の電気代(1ヶ月あたりの平均金額)
電気代【円】 | |||||
---|---|---|---|---|---|
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |
北海道・東北地方 | 6,324 | 6,542 | 6,171 | 5,918 | 5,963 |
関東地方 | 5,387 | 4,847 | 4,927 | 5,669 | 5,505 |
北陸・東海地方 | 5,851 | 5,436 | 5,272 | 6,209 | 6,210 |
近畿地方 | 5,400 | 5,151 | 5,635 | 5,897 | 5,546 |
中国・四国地方 | 5,777 | 5,675 | 5,711 | 6,121 | 5,932 |
九州・沖縄地方 | 5,446 | 5,442 | 5,653 | 5,673 | 5,506 |
出典:総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯より資料作成
以上までの結果を見て、あなたの毎月の電気代や使用量と比較していかがでしょうか。
ガスと併用して電気を利用しているかどうかでも料金が大きく変わってきますのであくまで目安となる点には注意しましょう。
電気代の仕組み
電気料金は、基本料金、電力量料金、燃料費調整額、および再生可能エネルギー発電促進賦課金より構成されています。
電気料金=基本料金+電力量料金単価×使用電力量±燃料費調整単価×使用電力量+再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用電力量
※基本料金:契約電力(kW)や契約容量(kVA)に比例する固定的な基本料金です。
基本料金と電力量料金単価の決定にあたっては「原価主義の原則」「公正報酬の原則」そして「電気の使用者に対する公平の原則」の3原則に基づき行っています。
- 原価主義の原則:料金は、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものでなければならない。
- 公正報酬の原則:設備投資等の資金調達コストとして、事業の報酬は公正なものでなければならない。
- 電気の使用者に対する公平の原則:電気事業の公益性という特質上、お客さまに対する料金は公平でなければならない。
原価主義とは、電気を生産し販売するために必要な費用(総原価)と電気の販売収入が等しくなるように電気料金を決めることです。
総原価の計算は、法令で定められたルールに従って、将来の一定期間(1年単位)における燃料費、修繕費、購入電力料、減価償却費、人件費、公租公課などから所定の額を差し引いて行います。
このうち、事業報酬とは「報酬」という名前が付いていますが、電力会社が発電・送電設備等を建設・維持するための資金調達に必要な支払利息や配当などのことです。
電気料金を値上げする場合は、経済産業大臣の認可が必要となります。その時には、ヤードスティック査定や公聴会(お客さま等からの意見陳述)といった一連の手続きを踏まえた上で認可されます。
電気事業連合会 電気料金の仕組みより引用
基本料金とは、電気の使用の有無に関わらず固定でかかる費用です。
電力量料金とは、電気の使用量に応じて加算される料金で、電気の使用量1kWhあたりに「電力量料金単価」が掛けられて金額が決まります。
しかし、2016年から行われた電力の小売自由化などで様々なサービスが出てきており、基本料金を設定せずに電力量料金だけで支払金額が決まるような仕組みを採用している企業なども出てきており、消費者の選択肢が広がっています。
一人暮らしにおける月々の電気代節約術
一人暮らしでもできる節約術を紹介します。
アンペア数を変更する
電力会社やプランを変更すると節約になる場合があります。
ただし、電力を多く使わない一人暮らしではメリットがなかったり、ライフスタイルに合ったプランがないこともあるので、事前によく調べることが必要です。
基本料金がかからない会社や、夜間の電気料が安くなるプランは、一人暮らしでもメリットが出やすいのでよく調べてみましょう。
エアコンのこまめなオンオフはしない
節約のために、エアコンをこまめにオンオフすることは実は逆効果です。
1時間程度の外出の場合はつけっぱなしにしていたほうが余分な電気を消費しなくてすみます。
エアコンは室温が安定しているときは消費する電力は少ないため、ちょっとした外出でこまめに切ったりつけたりするとかえって多くの電力が消費されてしまいます。
つけっぱなしや消し忘れをなくす
テレビのつけっぱなし、洗面室や浴室の電気の消し忘れなどをなくすようにしましょう。
LED電球に替える
LEDの電球に変えることで通常の蛍光灯の電気代の半分程度に抑えることが可能です。
家電を買い替える
最新の家電は省エネ性能が高いため、家電を買い換えることで節約になります。
保温機能がある家電に注意
炊飯器や電気ポットの保温機能は消費電力が大きいため、必要に応じて利用したり、不要な時は切るようにしましょう。
冷蔵庫の注意点
冷蔵庫の中の詰めすぎは電気を多く使うので、7割位がおすすめです。
逆に冷凍庫はしっかり詰まっていた方が冷却効率が良いです。
どちらも素早く開けしめすることで冷気を逃さないようにしましょう。
また、冷蔵庫は壁から離して設置すると電気代の節約になります。
トイレの温水洗浄便座のふた
温水便座の場合、温める機能を維持するためふたを閉めていないと電気代がかかってしまいます。
ふたはしめるように気をつけるか、温める機能を切っておくといいでしょう。
他の固定費も見直してみよう
固定費は電気代以外にもあります。
電気を節約すると同時に、ほかの固定費も見直すことでさらに家計に余裕ができるでしょう。代表的なものとしてガス代、水道代、通信費、家賃がありますが、そちらの節約方法の一部も紹介します。
ガス代は、そもそも都市ガスかプロパンガスによって金額が異なります。一般的に都市ガスに比べ、プロパンガスのほうが月々の料金は高いです。
そのため、プロパンガスは契約やガス会社を見直すことで大きく節約することが可能になります。
水道代の節約方法としは、お風呂の残り湯を洗濯に使用するというのが定番です。
それ以外で一人暮らしでもできることとしては、お風呂のシャワーヘッドを節水タイプに変更する、トイレでは流すときに大小を使い分ける、台所では食器のつけおき洗いをするなどがあります。
通信費といえば、自宅のインターネット料金や携帯電話料金です。
契約会社プランの見直しや格安SIMの利用検討で今よりも安くなる可能性があります。
まとめ
いかがでしたか?
一人暮らしの電気代平均や節約方法について説明しました。
電気は生活において必要不可欠ですが、費用面から考えると固定費となるので、可能な限り安く抑えたいですね。
解説した節約方法で、まだ取り入れてないものがあったら、取り入れることを検討してみてはいかがでしょうか。
節約は開始したその瞬間から費用の削減につながるのもメリットです。固定費を削減して、そのお金を自分のために有効に使いましょう。