毎年9月1日は防災の日です。
この日は、1923年(大正12年)9月1日(土)に発生した関東大震災にちなんだもので、「震災の教訓を忘れない」という意味を含めて1960年(昭和35年)に内閣の閣僚了解により制定されました。
今日は、大地震が発生したその瞬間に身の安全を守るためにするべきことを、分かりやすく5つのステップに分けてご紹介したいと思います。
また、街や海などの外出先で地震に遭った時に取るべきとっさの行動についてもご説明します。
目次
大地震発生
Step1 身の安全を守る
揺れている間は落下物から身を守り、揺れがおさまるまで待ちましょう。
まず以下の行動をとりましょう。
- 机やベッドの下に入る
- クッションや雑誌などで頭を保護する
- 家具や窓などのガラスから離れる
このタイミングでは建物の上から崩れた外壁や瓦、割れたガラスなどが落ちてくることがあります。
揺れている最中に建物の外に飛び出してはいけません。
Step2 出口を確保する
地震で建物がゆがみ、ドアが開かなくなることがあります。
ガラス片や転倒家具に注意して、避難経路を確保するためにドアや窓などを開けましょう。
- 玄関のドアを開けてストッパーで止めておく
- トイレや風呂場に居る時は直ちにドアを開ける
揺れがおさまった時
Step3 火の始末をする
地震後に発生する火災の多くが家庭のガスコンロや通電状態となった暖房器具や照明器具によって引き起こされます。
現代においては震度5程度でガスは自動停止しますが、念の為に避難前には必ず火元の確認をして被害拡大を阻止しましょう。
- ガスの元栓を閉める
- ストーブを切る
- ブレーカーを落とす
Step4 安否確認と災害情報の入手
身の安全を確保できたら、次のことを行います。
- 災害情報、避難情報の入手
- 家族の安否確認
電話は非常に混雑するため繋がりにくくなります。
離れて暮らす家族への連絡は災害伝言板や安否確認システムなどの災害時に強い連絡方法を利用しましょう。
また、ライフラインが止まるとテレビやパソコンは使えません。
余震や災害情報の取得はラジオやSNSが役立ちます。
スマホは普段からきちんと充電をしておくか、充電器を用意しておきましょう。
Step4 避難をする
火災や津波など、二次災害の発生が予測されます。
安全な場所へ避難しましょう。
- 一時集合場所や広域避難場所に避難する
- 沿岸部などの津波の危険性がある場所は、高台などの安全な場所に避難する
一時集合場所とは災害時に近隣住民が一時的に集合する場所で、広域避難場所とは自治体が指定した避難場所のことを指します。
いずれも事前に確認しておきましょう。
【場所別】とっさに取るべき行動
地下街や地下道
人が殺到すること自体が身の危険を招きます。
揺れを感じても、地上をに上がる階段やエスカレーターに殺到するのはやめましょう。
大きな柱の足下で姿勢を低く保つことにより、地上より圧倒的に安全を確保できます。
この時、周囲の「緑と白」の非常口標識を確認しておきましょう。
高層ビル街
まずはバッグなどで頭を守りつつガラス片の落下を想定し、目の前のビルに飛び込みましょう。
目の前に建物がなければ街路樹の下で姿勢を低くして身を守ります。
中にいた場合は、くれぐれもとっさにビルの外に出ないようにします。
ビル街では常にガラス片の落下を前提に行動しましょう。
エレベーター
すべての階数のボタンを押して最初に停止した階で降りましょう。
閉じ込められたら、つながるまで何度も備え付けのインターホンで管理センターに通報します。
通じない場合は携帯電話で直接、管理センターや消防・警察に通報しましょう。
非常に危険ですので、無理に扉を開けたり天井からの無理な脱出をしてはいけません。
電車・地下鉄
走行中の車内で大きな地震に遭った時、電車は急に自動停止することがあります。
足を進行方向斜めに踏ん張って柱やつり革で体を支えて転倒を防ぎます。
先頭もしくは最後尾の車両から、指示に従って車外に避難します。
車を運転しているとき
急ブレーキ・急ハンドルを避けて、後続車に気をつけながら道路の左側に停車します。
そのまま揺れがおさまるまで車内で待機しましょう。
避難をする際はエンジンを止め、キーを付けたままドアロックをせずに車外に出ます。
渋滞が発生した時に車両を動かせるようにするためです。
車外に出る際は、貴重品と車検証(車の所有を証明する)を持って出ます。
海や海岸付近
大津波の危険があります。
揺れの大きさや警報・注意報発表の有無に関わらずすぐに海から離れて、高台や津波避難タワー、津波避難ビルなどできるだけ「高いところ」へ避難してください。
また、津波は第一波の高さが最高とは限りません。
第二波、第三波で被害にあうケースもあります。たとえ発表された津波の到達予想時刻を過ぎて津波
が到達しなかった場合でも、警報・注意報が解除されるまで避難を継続しましょう。
山やハイキング
落石や地割れによる被害が発生するおそれがあります。
巨大な落石が人や自動車に衝突すれば道路が使用できなくなったり、命を脅かすことになりかねません。
揺れを感じたら、以下の3つのポイントをおさえて下山を開始しましょう。
- 根を張った頑丈な木につかまって、低い姿勢を取りながら揺れが収まるまで待ちましょう。
- 急斜面や崖など危険と思われる場所からは素早く離れましょう。
- 土石流は谷筋に沿って流れていくため、谷筋に対して直角の方向に避難します。
まとめ
いかがでしたか?
あなたが正しいと思っている行動に間違いはなかったでしょうか?
大地震はいつだって突然起こるものです。
いざというときにとっさに身を守るためには「正しい行動」を知っておくことが、身の安全を確保することに繋がります。
日頃から地震への備えを心がけておきましょう。