空気清浄機は今や「一家に一台」から「一部屋に一台」の必需品となっています。
空気清浄機を使っている家庭は多いのですが、「空気清浄機の効果が感じられない」という方も意外と多いようです。
特に花粉症やハウスダストによるアレルギーに苦しむ方の中には「空気清浄機を使っているのに症状がぜんぜん軽減されない」という声をよく聞きます。
「壊れたのかな?」とか、「不良品なのかな?」と思ってしまいますよね。
しかしそれはもしかすると、空気清浄機をとても非効率な場所に設置したり、効果を激減させてしまう使い方をしているのかもしれません。
今日は、空気清浄機を効果的に使用するための「置き方」や「お手入れの仕方」のポイントをご紹介します。
目次
空気清浄機の役割
まず最初に、空気清浄機の役割をおさらいしてみましょう。
空気をきれいにする
空気清浄機の主な役割は、その名の通り「空気をきれいにすること」。
機種によって除去してくれる物質や程度は違いますが、空気中に浮遊しているハウスダストなどの物質を吸収して除去してくれます。
年中空気清浄器を使う人もいれば、花粉やPM2.5、黄砂が飛来する季節といったように時期を限定して取り入れる人もいます。
ほこりや花粉の除去
空気清浄機は、ほこりや花粉の除去をしてくれます。
ほこりの中でも特にハウスダストは、多く吸い込んでしまうとアレルギー症状をおこす人もいます。
また、花粉も同様に花粉症の人にとっては、せっかく家に帰ってきても外から持ち込んだ花粉に悩まされてしまいます。
空気清浄器は、屋外から持ち込んでしまった室内に浮遊しているハウスダストや花粉などを除去してくれるのです。
嫌なニオイを消してくれる
多機能な空気清浄機が各メーカーから発売されていますが、機種の中には消臭機能が付いているものもあります。
生活臭と呼ばれる家庭ならではの臭いや、ペットなどの気になる臭いを除去してくれます。
また、ウイルス除去も期待されている空気清浄機もあります。
加湿機能が付いているものも
冬に空気清浄器を使う場合は、加湿機能もあると便利です。
室内の空気をきれいにしてくれるだけでなく、湿度も同時に快適な状態にしてくれます。
また、空気清浄機に加湿機能が付いていれば1台で2役してくれるので、狭い室内でもスペースを有効活用することができます。
効果的な置き方のポイント
では本題に入りましょう。
空気清浄機を効果的に使うための置き方について説明します。
ご自宅の空気清浄機はどのように置かれているでしょうか?
エアコンとの位置関係
空気清浄機を置く際には室内の「気流の循環」を考慮することが大切です。
空気清浄機は吐き出した空気を吸引口に循環させることで、花粉やハウスダスト、塵やホコリを吸い寄せます。
そのため、エアコンなどが生み出す気流と衝突しないように上手に連携させる必要があるのです。
暖房運転の際、エアコンは足元を暖めるために気流を下向きに吹き出しています。
そのため、エアコンの真下に空気清浄機を置くと、空気清浄機が出す気流がエアコンの気流とぶつかり、空気の流れが滞ってしまいます。
ですので、冬場であればエアコンの向かい側に空気清浄機を配置するのが効果的です。
また夏場は反対に、エアコンが冷風を天井に沿って遠くまで届けようとするため、空気清浄機はエアコンの真下に配置するのが効果的です。
花粉対策には空気の入り口に
花粉やPM2.5などを含んだ空気の侵入に対応するためには、汚れた空気が入り込んだらすぐにきれいにすることが大事です。
それらが入り込むところ、つまり「玄関」や「部屋の入口」に空気清浄機を設置しましょう。
特に花粉対策には玄関に置くことが有効です。
外出先からの帰宅時やスーツのコートにはたくさんの花粉が付着しています。
近年、これらの侵入を玄関でブロックするため、特に玄関での使用を想定した空気清浄機も発売されています。
徹底的に花粉を除去したい場合
花粉が主に入ってくるのは玄関と窓です。
なので、できれば玄関に1台、リビングの窓際に1台設置することをおすすめします。
そして空気清浄機で取りきれない花粉はこまめに掃除機で吸うなどの対策することで、効率よく除去することができます。
置く高さを変える
空気清浄機を置く高さにも工夫が必要です。
空気中のホコリや花粉など大きな粒子は床へ向かって落ちていくので、これらをメインに清浄したい場合には、空気清浄機は床に置くのが有効です。
一方、タバコの煙や臭いなど、上昇するものをメインに清浄したい場合は、棚やカウンターの上など少し高めの位置に置くと空気清浄機の効果が高くなります。
赤ちゃんのいる部屋
床から上30㎝は、舞っていた花粉やホコリが床にたまり、人が歩くことによってそれが舞い上がります。
また、大きなハウスダストは床の隅にたまるものなので、まだハイハイをしている小さな子どもがいる家庭は特に気をつけましょう。
ペットのいる部屋
ペットを飼っていると、ペット自体のニオイや抜け毛、トイレのニオイなどがどうしても気になってしまうものです。
ペットがいる場合は、少し高い位置に空気清浄機を設置しましょう。
舞い上がった毛などを効率よく吸収してくれます。
窓際よりも部屋の中央
空気の流れを空気清浄機で作りたいという人におすすめしたいのが、壁際よりも中央に空気清浄機を置くこと。
既にご紹介したエアコンを使う場合には壁際が効果的ですが、春や秋のように特に空調を使わないときには部屋の中央に置きましょう。
部屋の中央に空気清浄機を置くと、機械の周りに物がないため、空気清浄機内に空気を取り込んだり排出したりしやすくなるからです。
その他のポイント
置き方以外にも効果的に使用するポイントはあります。
どんな点に気をつけるべきなのでしょうか?
24時間稼働させる
空気清浄機を24時間つけっぱなしにしている家庭は案外少ないようです。
帰宅したとき、起床時、鼻水やくしゃみが出るとき、臭いが気になるときなど、基本的に在宅時にだけ使用されている家庭が多いのです。
しかし空気清浄機は長時間空気をフィルターに通し続けることで、徐々に空気をキレイにしていくものなので、短時間の稼働では効果を発揮することはできません。
さらに空気清浄機が一番効率良く働けるときとは、実は誰も家にいない不在時です。
人の動きによる空気の流れの変化もなく、人の出入りによる新たな花粉やハウスダストなどの侵入もありません。
不在時にも空気清浄機を稼働させておくことによって、より一層部屋の空気を効率的にキレイにすることができるのです。
逆に、在宅時だけ稼働させる使い方では体感できるほどの効果はあまり見込めません。
フィルターの掃除や交換を適切に行う
フィルターをこまめにメンテナンスした上で使用している人は意外と少ないようです。
また、交換時期が過ぎたフィルターを使い続けている人も結構多いようです。
空気清浄機を効果的に使うには適切なフィルター掃除が重要です。
大まかに言えば、購入時にはメンテナンスのし易さやフィルター交換の期間・コストも考慮して選択することもまた、上手な使い方の一つと言えるでしょう。
「フィルター交換不要」という空気清浄機は、決して「お手入れが不要」というわけではありませんので注意が必要です。
フィルターは2週間に1度程度、掃除機を使ってゴミやホコリをよく吸い取りましょう。
掃除機のノズルやブラシが届かないような狭い箇所は、使い古しの歯ブラシなどを使用して汚れをかき出します。
水洗いできるフィルターは、水洗い後した後はしっかり天日干しで乾かしてからセットしましょう。
テレビやラジオの近くには置かない
全ての空気清浄機に当てはまることではありませんが、メーカー・機種によっては空気清浄機をテレビやラジオの一緒の電源プラグを使うと、映像の乱れやノイズが入るなどの障害が起こります。
1m以上離して置き、電源プラグはテレビやラジオとは別のコンセントプラグを使いましょう。
床暖房の上には置かない
加湿機能付きの空気清浄機の場合、床暖房の上に置くと正確な湿度を感知できない場合もあります。
床暖房の使用している部屋では、床の上に安定している台を置き、床との間に隙間を作って設置しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今日は、空気清浄機の性能を引き出す置き方、置く場所を紹介しました。
普段、空気清浄機の置く場所などあまり気にせずに置いていた方もたくさんいたのではないでしょうか?
少し意識して配置を変えるだけでもお部屋の空気の循環が良くなり、より一層空気清浄機が活躍してくれます。
空気清浄機は比較的大きい家電であるため、なかなか簡単に場所を動かすのは難しいかもしれません。
しかし、これを機に空気清浄機を賢く効率的に使ってみてはいかがでしょうか?