蛍光灯が点滅する原因と対処法

蛍光灯が点滅する原因と対処法

白熱電球と同様に、昔から私たちの身近にある蛍光灯。

蛍光灯は寿命が近くなってくると、明かりがチカチカと点滅することは、比較的よく知られていることでしょう。

しかし、蛍光灯が点滅する原因は複数あり、交換しても点滅が直らない場合があります。

今日は、蛍光灯を交換しても点滅する理由と対処法についてご紹介します。

照明の種類と選び方

目次

蛍光灯が光る仕組み

How fluorescent lights shine

まずは蛍光灯の仕組みについて説明します。

蛍光ランプは放電灯の一種で、電極(フィラメント)に電流が流れ、加熱されると、電極から熱電子が放出されます。

ランプ両端の電極間から電圧がかかると放電が開始(ランプが点灯)し、電極から放出された熱電子が、反対側の電極に向かって飛び出していきます。

この時、熱電子がガラス管内で蒸発し、気体となっている水銀電子に衝突して水銀電子が紫外線を発生させます。

この紫外線は私たちの目には見えませんが、ガラス管内に塗布した蛍光物質に紫外線があたることで目に見える光に変わるのです。

蛍光灯が点灯するまでに少し時間がかかるのは、この仕組があるためです。

蛍光灯が点滅する原因

蛍光灯が点滅する原因

蛍光灯が点滅する時は、以下の可能性が考えられます。

  • 蛍光灯の寿命
  • 点灯管の故障
  • 安定器の故障

それぞれ交換する部品が異なるので、確認しましょう。

蛍光灯の寿命

一番イメージしやすい故障で、蛍光灯の菅が寿命を迎えている状態です。

蛍光灯の寿命は一般的に6,000〜12,000時間となっており、1日8時間の点灯で2~4年使用できる計算です。

白熱電球に比べると長く使用できますが、使い始めてから年数が経っているときにチカチカしたら、まずは蛍光灯の寿命を疑ってください。

蛍光灯を長時間使用していると電気のつけ始めが暗かったり、蛍光灯自体が黒ずんでいるように見えるので、ちらつきと合わせて確認してみるよいでしょう。

点灯管の故障

点灯管は蛍光灯を点灯させるきっかけを作るもので、グロー管(グロー球)と呼ばれることもあります。

蛍光灯を新品の物に交換しても点かない、又は点滅がおさまらない場合は、このグロー管が切れていて蛍光灯が放電出来ていない状態です。

蛍光灯に寿命があるのと同じようにグロー管にも寿命があり、一般的に蛍光灯の2倍の寿命だといわれていますので、二回目の蛍光灯の交換のときにグロー管も交換すると良いでしょう。

安定器の故障

蛍光灯を点灯させるには安定器と呼ばれる部品を使って点灯させます。

安定器は蛍光灯で放電する電気を制御しており、安定器に不具合が発生すると蛍光灯がチカチカします。

安定器は照明器具の内部にあり、滅多に壊れることがありません。

安定器の故障はその照明器具の寿命と言えるので、蛍光灯や点灯管を交換しても直らない時は照明器具の回路に問題があると考えて良いでしょう。

安定器は、天井付近に埋め込まれているように設置されていることがあるため、劣化や故障などに気づきにくいです。

しかし放置してしまうとショートや漏電に繋がってしまう可能性があり大変危険です。

安定器の交換は電気工事の資格を持った専門の業者に依頼が必要となります。

蛍光灯の交換方法

蛍光灯の交換方法

蛍光灯の交換方法やどの蛍光灯を購入すれば良いか分からない方もいると思います。
ここからは、蛍光灯を交換する方法や点灯管を交換する方法についてご紹介しましょう。

蛍光灯の型式とは?

蛍光灯を交換する時は、照明に合う型式の蛍光灯を購入する必要があります。

蛍光灯の型式はアルファベットと数字で表記されており、最初のアルファベットが照明の型式を表しています。

最初のアルファベットは主にFL、FLR、FHFなどがあり、FLがスターター式を表しており、FLRがラピッドスタート式、FHFがインバーター式の蛍光灯を表しています。

アルファベットの後に続く数字はワット数を表しており、その後に続くアルファベットは菅の太さや光の色などを表しています。

スターター型

グロースターターという点灯管を用いて点灯させる方式。
スイッチオンから点灯まで時間がかかり、若干チラツキが出やすいのがデメリットです。
しかし簡素な設計により価格が安いので、一般的に広く普及しています。

ラピッドスタート

即時に点灯するように設計されているため、スターター式よりも安定器は大きく重いのが特徴。
インバーター式が主流になる前は、広く普及していましたが、 現在では省エネなインバーター式が主流となっています。

インバーター式

電子回路で構成されているため、効率が良く軽量で即時点灯ができます。
高周波で動作するためチラツキもなく、ワット数あたりの明るさも高いのが特徴です。
調光可能な機種も増え、蛍光灯器具ではスタンダードになってきています。

蛍光灯の脱着方法

蛍光灯本体を外す時は電源を切った状態で行います。

外す方法は照明器具の形によって、以下の3通りの違いがあります。

  • 蛍光灯をひねって外す方法
  • 蛍光灯を片方に押して外す方法
  • 両側のカバーを外して蛍光灯を外す方法

どれも基本的に力を入れずに外すことができます。

なかなか外れない場合は外し方が間違っている可能性があります。

蛍光灯を交換することができたら、外す手順とは逆の方法で取り付けていきます。
このように簡単に行うことができるので、自分で交換してみると良いでしょう。

蛍光灯の処分方法

蛍光灯の処分は、自治体に指定された分類や処理方法で処分する必要があります。

一般家庭の場合、居住地域の自治体が回収してくれるケースがほとんどです。

「古い蛍光灯は、新品の蛍光灯が入っていた箱に入れる」と指定している地域や、「有害ごみの袋に入れる」など、自治体によって様々です。

区分表に従って処分しましょう。

割ってしまった場合

新聞紙などに包んで、自治体で指定された方法で処分しましょう。
割れた蛍光灯から、水銀が蒸発して空気中に拡散してしまいます。
蛍光灯一本くらいの量であれば、健康被害の影響はあまりないといわれていますが、念の為ゴム手袋をはめて換気をしながら処理しましょう。

蛍光灯あれこれ

蛍光灯あれこれ

電気代がかかる

蛍光灯を点滅したまま使うと、通常よりも電気代がかかってしまうと言われています。

もともと蛍光灯は仕組み上、高速で点滅する事で部屋を明るくしているのですが、古くなっている蛍光灯を使用していると、通常の3倍電力を使用することになってしまいます

その結果、電気を普段よりも多く使用するため、電気代も多くかかると言われているのです。

点滅する時の音

チカチカしている蛍光灯から音が聞こえることは割と知っている方が多いと思います。

しかし、点滅していない状態でもかすかに「ジー」という音が出ていることもあります。

音の原因は大抵点灯管や安定器にあり、点灯管の寿命が近づいていたり、不具合がある場合は音が出ることが多いです。

気になるようならば、点灯管を新しいものに交換してみると良いでしょう。

交換しても直らない場合は、安定器に異常がある可能性があります。
この場合は照明器具の交換が必要になることもあるので、修理に費用がかかってしまうでしょう。

カラカラ音

蛍光灯を交換する時、新しい蛍光灯から「カラカラ」という音がすることがあります。

新しい蛍光灯でカラカラ音がすると、不良品ではないかと考える方も多いですが、蛍光灯から出るカラカラ音は菅の中にある固形の水銀が原因で音が鳴ります。

この水銀は蛍光灯を点灯した時に少しずつ気化するので、使用するとカラカラ音は無くなります。
新しい蛍光灯からカラカラ音が出ていても不良品ではありません。

目への影響

蛍光灯の光は正常な状態でも一定の周期で点滅しており、目に負担をかけてしまうと言われています。

しかし蛍光灯が目に悪いという話にはさまざまな意見があり、断言することができません。

しかし、寿命が近づいて点滅している蛍光灯をそのまま使っていれば、不眠の原因になったり、目の疲れの原因になります。

古い蛍光灯をそのままにしておいて良い事はないので、両端の黒ずみの有無やグローランプの確認をし、異常が見られたらすぐ交換をしましょう。

まとめ

いかがでしたか?

蛍光灯が点滅している時の対処方法についてご紹介しました。

蛍光灯がチカチカする状態で使い続けてしまうと蛍光灯や安定器などに負荷をかけてしまい、寿命が短くなってしまう可能性があります。

蛍光灯が点滅している状態には多くのデメリットがあるので、気づいたときに早めに交換しましょう。

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