女性の一人暮らしはなにかと不安がつきものです。
最近は一人暮らしの女性を狙った性犯罪や強盗などの事件が、ニュースでも大きく取り沙汰される傾向にあります。
平成29年度の警視庁のデータによると、マンションやアパートなどの住宅で起きた強制性交などの性犯罪の割合は、発生場所を問わない総数を100%とすると、45.7%となっています。
強制性交などの性犯罪は、屋外よりも自宅で遭遇する確率が高いのです。
しかし、日頃の行動に気を付けて、住んでいる部屋の防犯性をご自身で高めていけば、怖い思いをする可能性は低くなります。
今日は、すぐにできる防犯対策に的を絞ってお話したいと思います。
目次
すぐにできる防犯対策
全て基本的なことばかりで、常識となっていることは多いと思いますが、一緒におさらいしてみましょう。
窓を開けたまま過ごさない
春時期や夏場に多いのが、窓を開けたまま過ごすことです。
空気の入れ替えで昼間に十分前後開ける程度ならさほど問題はありませんが、一日中窓を開けたまま過ごしたり、そのまま寝たりするのは絶対にやめましょう。
上の方の階に住んでいても、屋上から近ければ侵入されるケースもあるので十分注意が必要です。
洗濯物はなるべく外に干さない
女性ものの洋服を外に干しておくと、その部屋には女性が住んでいると周囲に知らせることになるため危険です。
また、干してある衣服がすべて女性ものだと分かれば、この部屋には女性しか居ないんだなと目をつけられてしまう危険性が出てきます。
どうしても外に干したいのであれば、手間はかかりますが男性の洋服も一緒に干すことをおすすめします。
しかし洋服や下着はできるならば室内に干したほうが良いでしょう。
ちょっとの外出にも鍵をかける
普段出かける時に鍵をきちんと締めることは、言うまでもなく、防犯の常識です。
しかし、「すぐそこのコンビニまで行くだけだから」「下にゴミを捨てに行くだけ」「オートロックだから大丈夫」などのちょっとした外出だからといって鍵をかけずに行くことはありませんか?
一人暮らしの女性を狙っている不審者は、外部の人間だけではありません。
知らないうちに同じマンションの同じ階の住人から狙われていて、短時間の外出時のちょっとした隙に部屋に侵入されてしまったというケースも多々あります。
外出先がどんなに近くても、部屋を出る時は絶対に鍵を閉めることは防犯の基本です。
人通りが多い道を毎日ルートを変えて帰る
毎日同じ時間に同じルートで帰宅をすると、図らずも行動範囲や家の特定をされてしまうことがあります。
人通りの少ない道では、待ち伏せをされて襲われる危険もありますので、できる限り人通りの多い道を選び、毎日少しでもルートを変えて帰宅しましょう。
家に出入りする時に挨拶をする
外出時と帰宅時には、自分は一人じゃないというポーズを取るのも必要です。
部屋に向かって「行って来ます」「ただいま」と声かける行為を習慣化させることで、この人は誰かと住んでいるんだなと周囲に思わせることができます。
馬鹿らしく思うかもしれませんが、意外と近隣住民はこういった行動や言葉を見聞きしているので、案外有効な手段になるのです。
カーテンを地味なものにする
外から見える窓のカーテンは、シンプルなものを選ぶことをおすすめします。
花柄やピンクのカーテンは、まさにその部屋に女性が住んでいると思わせるデザインです。
ブルーなどの暗めのトーンや、グリーンなどの色味のカーテンを選びましょう。
また、玄関やベランダに女性らしい雰囲気のグッズは置かないようにしましょう。
玄関に男性物のスニーカーや革靴を置くことができれば尚良いでしょう。
ドアののぞき穴を塞ぐ
ドアののぞき穴(ドアスコープ)は、扉を開けなくても外が確認出来る便利なものですが、実は外からも中が見えてしまうことがあるのです。
もちろん、ハッキリと部屋の中が見えるわけではありませんが、部屋の明かりが点いていることは確認できるので、留守かどうかが分かってしまのです。
小さなことですが、ドアスコープは塞いでおきましょう。
すぐにドアを開けない
たとえ配達業者の訪問であっても、すぐにドアを開けてはいけません。
また同じマンションやアパートの住人に成りすまして「お宅から水漏れしてる」などと言って訪ねてきたり、「引越しのあいさつに来た」などと言って訪ねてきたりすることもありますので、どんな訪問にもまずはドアを開けずに対処しましょう。
出なくてはいけないものには、まずはドアチェーンを掛けてから扉を開けるようにしましょう。
一瞬の隙をついて室内に侵入されないよう気を付けることが大切です。
不審に感じた場合は、身分証を提示させる、宅配便は差出人の名前を言わせるなどして、対応しましょう。
郵便物の取扱いは厳重に
ポストに投函される郵便物・DMなどを溜めすぎないように、マメにチェックしましょう。
ポストにそれらのものが溜まっていると、「この家は長期間不在に違いない」と悟られてしまい、空き巣のターゲットにされる恐れがあります。
また、郵便物を破棄する際の“個人情報”の取扱いも慎重に行うようにしてください。
きちんと宛名部分をシュレッダーなどで処理して、捨てるようにしましょう。
ドアは素早く開けてすぐに鍵をしめる
帰宅してドアの前に着いてもまだ安心してはいけません。
ドアの前で鍵を探しているとそのすきに狙われてしまう可能性があります。
鍵は予め手に持っておくか、バッグのいつも同じ場所に入れてすぐに取り出してドアを開けられるようにしておきましょう。
そして、靴を脱いだり荷物を置いたりしている間に不審者が押し入ってくる危険性を防止するため、部屋に入ったらすぐに鍵を締めましょう。
尚、鍵やバッグに鈴などの音がするものは付けないほうがいいでしょう。
鍵を探す時になにかと便利なグッズですが、周囲の住人に帰宅時間がバレてしまう原因にもなりかねません。
歩きスマホをしない
歩きながらスマートフォンを操作すると、画面に気を取られてし背後から誰かが近付いて来ても、気付くことができません。
イヤホンで音楽を聴いて歩くのも同様で、周囲への注意が疎かになってしまうのでやめましょう。
スマートフォンを操作していると襲われた際の対応も遅れやすく、とてもリスキーな行動になります。
電話をしながら歩けば安全なのでは?と思われる方がいるかも知れません。
しかし、電話もまた周囲への警戒心が疎かになる行為ですので、安全とは言えないでしょう。
自宅が特定できるような写真をSNSに載せない
ストーカー対策として自宅の特定ができるような画像をインターネット上に投稿することはやめましょう。
SNSの普及で、気軽に写真をインターネットで公開する人が増えていますが、些細な写真でも自宅の場所を特定するヒントにつながってしまう場合があります。
自宅周辺はもちろん、通勤や通学に使っている道の写真などを投稿することは極力避けましょう。
また、自分が現在いる場所の画像や情報をインターネットに投稿する行為は、不特定多数の人間に現在の自分の居場所を知らせることになります。
もし、写真を投稿したい場合は、帰宅後など十分に時間が経ってから投稿しましょう。
玄関先のマーキングに注意する
玄関先の表札やインターホンの枠、電気メーターなどに、見覚えが無い数字やアルファベットが付いていたら、除光液などですぐに消しましょう。
これは、泥棒や悪質な訪問販売員が、その部屋にどんな人が住んでいるのか判断するためにつけているものです。
例えば、「SW9-18」のような暗号なら、一人暮らし(Single)の女性(Woman)が住んでいて、9時から18時はいない、といったことを表しています。
表札に名前を出さない
近頃は、個人情報保護の問題で、表札に名前を出していない人が大半を占めますが、表札に名前を出すことは防犯上、絶対にやってはいけない行為です。
フルネームを書いてしまえば、名前はもちろん性別まで知られてしまいます。
表札には名前を記さなくても郵便は届きますので、基本的には問題はありません。
まとめ
いかがでしたか?
犯罪の魔の手は誰の身にも忍び寄る可能性があります。
特に単身者向けのアパートや一人暮らしの女性は、空き巣やストーカーの恰好のターゲットとなってしまいます。
犯罪は、被害者ではなく加害者に非があることは当然ではありますが、起きてしまえばなかったことにはできません。
日々の小さな心がけで、大きな被害を防せぐことができるのです。
また、困ったことや不安なことがある場合には一人で抱えずに、公的な窓口に相談しましょう。