【徹底比較】世界各国の電気代

【徹底比較】世界各国の電気代

夏本番になり、エアコンなしでは過ごせない毎日がやってきました。
電気代の請求額が気になる・・という方が多いのではないでしょうか?
「電気代を節約しなくては!」と考えてしまいますよね。

ところで、日本の電気代は他の国と比べて高いのでしょうか安いのでしょうか?
今日は世界の電気代を見つつ、日本の電気代はどれくらいの水準であるかについて検証してみます。

目次

日本の電気代の位置づけ

日本に住んでいるとどうしても日本の電気代だけに注目しがちです。

日本の電気代はというと、一般財団法人電力中央研究所のデータを見ると、約25円/kWhとなっています。


これは、調査対象10カ国の中ではデンマーク、ドイツよりも安いようです。

韓国やカナダと比較すれば高いものの、ちょうど中間に位置していることが分かります。

1990年代の日本の電気代は、世界と比較した場合かなり割高な水準でした。

その点はかつてOECDなどから
も指摘されていました。

しかし世界的な燃料価格の上昇や各国のエネルギー政策などに基づく増税などの影響により、諸外国の電気料金が上昇し日本の電気代との格差は縮小されていったようです。

日本の電気代も各電力会社の経費削減などの経営努力によって減少傾向にありましたが、2011年東日本大震災以降、再び上昇傾向にあります。

電気代の各国比較

一般財団法人電力中央研究所では、1995年から2016年までの期間、世界各国における家庭の電気代の比較調査を行っています。

2018年1月に発表された2016年度のデータが最新の情報となります。

調査対象となっている国は、アジアに位置する日本・韓国を含め、ヨーロッパからはデンマーク・イタリア・ドイツ・フランス・スペイン・イギリス、北アメリカからは米国・カナダの全10か国です。

まずは電気代が高い国をランキング形式でまとめてみました。             

順位 国名 1kWhあたりの料金
1位 デンマーク 37~40円
2位 ドイツ 35~36円
3位 イタリア 約30円
4位 スペイン 28~29円
5位 日 本 23~25円
6位 イギリス 22~23円
7位 フランス 約20円
8位 北 米 10~14円
(州による差があるため平均値)
9位 カナダ 11~12円
10位 韓 国 8~10円

各国の電気代事情

各国の電気代事情

では、主要国の電気代について見ていきましょう。

デンマーク

世界でもっとも電気代が高い国はデンマークで、2016年時点で1kWhあたり約37~40円。

デンマークはドイツよりもいち早く再生可能エネルギーの買取制度を導入しています。

2012年の段階で再生可能エネルギーによる発電比率が50%(ドイツで20%程度)と非常に高くなっていることが理由です。

ドイツ

環境問題に厳しいドイツは、先進国の中でもかなり高く1kWhあたり約35~36円

ドイツは再生可能エネルギーの普及を積極的に進め、その全量を買取しています。

こうした買取費用だけでなく環境に配慮したいわゆる環境税も電気料金に加算されることが電気料金の高騰につながっています。

また、原子力発電の縮小もその原因の一つと言われています。

イタリア

イタリアの電気代も比較的高く、1kWhあたり約30円

1987年の国民投票でチェルノブイリ原子力発電所事故を受けて、原子力発電と決別したイタリアの電力事情。

以降は火力などの発電方法に頼ることとなった背景があり、電気代は長い間高騰したままになっています。

また、原子力発電が主流なフランスから電気を買わなくてはいけない事情もそれに拍車をかけているようです。

スペイン

スペインの電気代もイタリアと同水準の、1kWhあたり約28~29円

スペインは発電設備の中で火力発電の比率が高い国です。

エネルギー資源が少なく火力発電に必要な化石燃料の多くを輸入に頼っているため、為替の変動(自国通貨安)や燃料価格が高騰するとその影響をダイレクトに受け、電気料金が上昇しやすいのが現状です。

イギリス

イギリスは日本と同程度で、1kWhあたり約22~23円ほど。

電力会社が国営だった当初に比べ、電力自由化が開始した1999年から約3年間でイギリスの電気料金は40%も安くなりました。

しかし再生可能エネルギーに重きをおきつつあるここ数年で風力発電を導入し始め、それにより電気代は上がりつつあるようです。

フランス

フランスはヨーロッパ内では電気料金が安く、1kWhあたり約17~19円程度。

ヨーロッパでは比較的電気代が安い傾向にあるフランスは、7割以上を原子力発電に頼っています。

しかし、2011年に起きた東日本大震災後はそれを見直す傾向にあるので、今後は電気代が上昇する可能性が高まっています。

北米

アメリカは国が広いため地域によってバラつきがありますが、平均すると1kWhあたり約10~12円くらいで、これはなんと日本の約半額。

発電比率の高い火力発電で使用する化石燃料を輸入に頼らず、自国でまかなえることが他国よりも安価に電気の供給ができる理由となっています。

カナダ

カナダの電気代は約11~12円/kWh

アメリカと同じくらいか少し安く抑えられている理由は、水力発電の比率が59%(2012年)と高いことが上げられます。

水力発電で安定的に安価に電力を供給できる理由は、国土の地形が水力発電に向いているためだと言われています。

韓国

アメリカよりさらに安く、1kWhあたりなんと約8~10円程度。

その理由は電力会社の株を国が保有しており、日本円に換算して毎年500億円以上の赤字を国が補填しているため。

また、発電コストが比較的低いとされる石炭と原子力による発電比率が高いこと(2012年でそれぞれ42%と29%)があげられます。

番外編:中国

最後に、順位に記載されていない中国の電気料金について。

およそ14億の人口を抱え、いまや経済大国に発展した中国の電気代はどうなの?と考える方は多いでしょう。

中国の電気料金は、1kWhあたり約9~11円

これは国土に石炭や天然ガスなどの資源が豊富なうえ、国策として国民に安価に電気料金を提供しているからだそう。

まとめ

いかがでしたか?

世界の国々では、さまざまな事情で電気代が異なります。
電気代は自国で天然資源が調達できるかどうかで大きく左右されます。

日本でも海外の天然資源への依存を減らし、環境問題の解決に取り組む必要が出てきています。

資源には限りがあるため、みんなが環境に配慮したエコな生活を心がけるようにしたいものですね。

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