私たちの暮らしの中で、なくてはならない家電の一つ、洗濯機。
身近すぎる家電ですが、「なんとなく」使っていませんか?
間違った使い方をしていると、汚れが落ちなかったり、衣類を傷めたり、故障の原因になったりすることがあります。
今日は、洗濯におけるNG行為について紹介します。
また、洗濯機が故障する前触れのサインも紹介しますので、ご自宅の洗濯機をチェックしてみてください。
目次
洗濯機を使う上でやってはいけない行動
洗濯する際に気を付けたい注意ポイントには、ついやってしまいがちなものが多く含まれています。
どのような行動があるのでしょうか?
予洗いせずに洗濯機に入れる
衣類に下記のような汚れがついている場合は、予洗いしてから洗濯機に入れましょう。
- ひどい泥汚れ
- 食べ物によるシミ
- 皮脂や汗によるシミ
ひどい泥汚れがついている状態でほかの衣類と洗濯してしまうと、ほかの衣類に汚れが移ってしまうことがあります。
予洗いなんて手間がかかると言う方もいると思いますが、酷い汚れや食べ物や汗、皮脂による汚れは、予洗いすることで落ちやすくなります。
洗濯機にも負担をかけることになるので、酷い汚れがある場合は予洗いは必須です。
洗濯タグを見ずに洗濯機に入れる
衣類の中には、素材、織り方、厚さ、形態によってシワがひどくついたり、縮んでしまうものがあります。
それらを防ぐために、洗濯表示にはその衣類を取り扱うために必要な情報(どんな洗い方、乾かし方、クリーニングができるか等)が載っている洗濯タグが付いているのです。
タグを確認せずに洗濯してしまうと、下記のような失敗をしてしまいます。
- 着用できないレベルの縮み
- 生地のヨレやシワ
- 型崩れ
- 繊維の毛羽立ちなど
「気に入ってる服なのにひどくシワになって着られなくなってしまった!」なんていうことにならないように洗剤や柔軟剤、お湯の温度の指定、洗濯コースや干し方などをきちんと確認しましょう。
洗剤や柔軟剤の量を目分量で入れる
洗濯物の量にかかわらず、毎回同じ量の洗濯洗剤や柔軟剤を入れている人もいるようです。
しかし洗剤や柔軟剤は洗濯物の量に応じて適量が決まっています。
特にドラム式洗濯機の場合は、洗濯物の重さで洗剤の量を調整しますので、縦型と同じ感覚で洗剤を入れてしまうと溶け残りやすくなってしまいます。
洗剤のパッケージや洗濯機の表示を見て、適量の洗剤と柔軟剤を入れるようにしましょう。
また、洗剤と柔軟剤はそれぞれ投入場所が決まっているので、お使いの洗濯機の投入場所を確認しておきましょう。
特に柔軟剤は溶け残ると輪ジミができてしまい、これはなかなか落ちません。
入れ過ぎないように十分注意しましょう。
洗濯できないものを入れる
すべての衣類を洗濯できるということではありません。
布ではあっても意外にも洗濯機にいれてはいけないものがあります。
以下のものを洗う際には注意が必要です。
防水性のもの
意外にも、レインコートやおねしょシーツなどの防水性の衣類は、洗濯機で洗えないものが多いです。
これらの衣類を洗濯機の標準コースにある『脱水』機能にかけても脱水することができません。
うっかり洗濯して脱水にかけてしまうと、水を含んで重くなった衣類が洗濯機の中で回転し、洗濯機がバランスを崩し、正常に動作しなくなってしまいます。
そのため、防水性の衣類の洗濯を標準コースで行っても、途中で中断されたり、最悪の場合は洗濯機の故障の原因となり得ることもあるので注意が必要です。
クッション
ビーズが中に詰まっている「ビーズクッション」と呼ばれるクッションは、外側の布が洗濯機の中で引っかかってしまうと破れる恐れがあるので注意が必要です。
ビーズクッションのカバーが少しでも破れてしまった場合、中のビーズが大量に溢れ出て、洗濯機の排出口に詰まる可能性があります。
結果的に洗濯機の故障に繋がるのです。
枕
低反発ウレタン素材の枕は洗濯機に入れると破れる恐れがあります。
その他の枕も枕自体が傷んでしまったり、型崩れすることがあるため、洗濯機とは相性が良くありません。
枕を洗う際は、タグに付いている表示を確認し、適切な方法で洗いましょう。
マット類
ラグやカーペットなどの厚みのあるマットも洗濯機で洗うことができません。
『洗濯OK』と表示されていたとしても、他の洗濯物と別にして洗濯ネットに入れて洗うことをおすすめします。
しかし、大きく厚みのあるマット類は洗濯機の中で回転する際、バランスを崩してしまいがちです。
結果的に洗濯機が正常に動作しなくなり、最悪の場合は故障の原因にもなります。
容量を超える衣類を詰め込む
洗濯物を洗濯槽にギュウギュウに詰め込んでいませんか?
洗濯物を詰め込み過ぎると汚れが落ちにくかったり、洗剤がうまく溶けなかったりします。
取り出すときも絡まりすぎて手間になることもあるので、洗濯物は多くても洗濯槽の7〜8割の量にとどめておくのがコツです。
容量オーバーの衣類を詰め込むと汚れが落ちないだけでなく、洗濯機に大きな負荷がかかってしまいます。
量が多いときは何回かに分けて洗濯するようにしましょう。
ポケットの中に物をいれたまま
ポケットの中にモノが入っている状態で洗濯してしまうのはよくある失敗です。
洗濯前にはポケットの中身を確認するのは基本中の基本。
ポケットにお財布やスマホなどモノをいれる習慣のある人は気をつけましょう。
特にティッシュが入ったまま洗ってしまうと、ティッシュが水に溶けて他の洗濯物に張り付いてしまい、落すのに苦労してしまいます。
また、硬貨、ヘアピンや釘などが洗濯機に入ると故障の原因となるので十分注意しましょう。
色柄ものとその他を一緒に洗う
「できれば一度にたくさん洗ってしまいたい」と考える一人暮らしによくあるトラブルが、洋服の色移りです。
特におろしたての洋服は色が落ちやすいので注意が必要。
きちんとした仕上がりを望むのならば、色柄物とそうでないものに分けてなど工夫が必要です。
また、干している間に衣類同士がくっついていると、色移りする可能性があるので、色物はスペースを空けて干しましょう。
洗濯ネットを使わない
以下のものを洗う際には洗濯ネットを使いましょう。
他の衣類を傷付けたり、毛玉が付いたりなどのトラブルを招いてしまいます。
- ストッキングやタイツ
他の洗濯物と絡まって、伝線してしまうこともあります
- 女性の下着
フックや金具がついているので、他の洗濯物を傷つけてしまう可能性もあります。
形が崩れることを防ぐためにも、専用のネットに入れて洗うようにしましょう。
- 飾りのついた衣類
ビーズやスパンコールなどがついている服もネットに入れて洗うのが基本。
ただし、素材によっては洗濯機で洗えないものもあるので、必ず洗濯表示マークをチェックしましょう。
- ニットや皺になりやすい衣類
毛玉が気になるニット類やスカートなどシワになりやすい服もネットに入れて洗いましょう。ただし、ネットの大きさぴったりに入れるのがポイント。
洗い終わった衣類を洗濯槽に放置する
洗い終わった洗濯物を洗濯槽に放置すると、洗濯機の中にカビが発生しやすくなります。
また、長時間放置した洗濯物からは生乾き臭が付き、細菌が発生することも。
結果的に洗濯し直すことになるので、洗濯が終わったら洗濯物を速やかに取り出してできるだけ早く乾燥機にかけたり、外に干すなどしましょう。
季節によって湿度が変わるのでそれに応じて放置して大丈夫といわれる時間も変わってきます。
夏場は1時間で冬場は2時間が放置の目安です。
洗濯機の故障サイン
洗濯機の平均寿命は、約10年ほどと言われています。
平均寿命を超えても問題なく使用できるものもありますが、洗濯機が故障する前に買い替えのサインを見逃さないようにしましょう。
以下のトラブルがあったら買い替えの時期が迫っていると言えます。
洗濯中に停止する
洗濯機が寿命に近くなると、洗濯している最中に停止することが増えてきます。
これは内蔵のコンピュータが故障したことにより、エラーを出す状態ではないにも関わらず誤ってエラーを出してしまうことにより発生します。
エラーを出すべき状態できちんと出されるエラーに関しては問題ありませんが、そうではないにも関わらずエラーが頻発してしまうようであれば、洗濯機の寿命が近づいていると考えてよいでしょう。
洗濯機から異音がする
今まで聞こえてこなかったガタガタ音がするようであれば、モーターに異常が出ている可能性があります。
異音が出ている状態でも使用はできるため、しばらく使い続ける方もいるようです。
しかし、異音はモーターに異常が出ていることを示しているため、ある日突然止まってしまうということがありえます。
ある日突然動かなくなって新品の購入を検討し始めても、新品が届くまでの間は洗濯をすることができません。
また、洗濯機は購入してその日から使えるというものでもなく、業者と打合せをして設置日を決めるなどの手間がかかります。
修理を依頼するにしても、部品がない場合もあるため、異音があった際にはなるべく早く買い替えを検討したほうが良いでしょう。
脱水・給水をしない
脱水時にエラーが出て脱水が出来ない場合、原因としては洗濯物の偏りや排水がうまくできていない等のちょっとしたトラブルであることが多いです。
しかし長年使用していたことで洗濯機の部品が破損している可能性が高いです。
また、給水が出来ないというトラブルの原因としては、給水フィルターが詰まっていたり緊急止水弁が作動している、寒冷地では凍結しているなどというケースがあるので、まずは確認が必要です。
この様な場合であればすぐに対処することができますが、改善されない場合は洗濯機自体が故障している可能性が高いです。
焦げ臭いにおいがする
一つは、洗濯槽の間に異物が挟まっている、モーター・ベルトの駆動部分に異物が挟まっている可能性があります。
衣類の金具が外れたり、ポケットに入れたモノがなくなっていた場合は疑ってみましょう。
この場合は異物を取り除けば臭いはなくなるので、寿命ではありません。
しかし、異物が奥に入り込んでしまい、挟まった異物が取り除けない場合は、修理・点検が必要です。
二つ目としては、モーターの回転を洗濯槽に伝えるベルトが劣化・摩耗している可能性が考えられます。
ベルトの交換で改善することがありますが、こちらのケースの対処は知識がないと難しいので、修理・点検の依頼をおすすめします。
いすれにせよ、洗濯機から焦げ臭い臭いがした場合は、そのまま使い続けるのは危険なのですぐに運転を停止してください。
洗濯機は故障する数ヶ月から数週間前にかけて買い替えサインが出ることが多くあります。異常を感じたら早めに買い替えや修理を検討しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
うっかり洗濯機に洗濯物を入れ過ぎてしまうなど、やってはいけない使い方をしている方は意外と多いのではないでしょうか。
洗えているような気がしても実際には汚れが落ちておらず、使い方によっては、洗濯機にも負担をかけている可能性があります。
正しい使い方ができていなければ汚れが落ちないだけでなく、衣類を傷めたり、手間が増えることになります。
これを機に洗濯機の正しい使い方を見直してみてはいかがでしょうか?