- 浴室乾燥機には2つの種類がある
- 浴室乾燥機には洗濯物を乾かす以外にも使い道がある
- 浴室乾燥機の電気代は少しの工夫で節約することができる
浴室乾燥機は最近では新築マンションの約5割、新築戸建てではおよそ8割で備え付けられている設備です。
しかし「電気代が高いのでは?」「お手入れが面倒なのでは?」など、コストやメンテナンス面で不安を抱えている方が多いのではないでしょうか?
今日は浴室乾燥機の特徴と上手な使い方についてお話します。
目次
浴室乾燥機の種類
浴室乾燥機には、ガス式と電気式のものがあります。
それぞれの特徴は以下のようになっています。
ガス式
屋外に設置したガス温水器で発生した熱を利用して浴室を乾燥させるタイプです。
強力なパワーと乾燥時間の短さが一番の特徴です。
しかし、通常の給湯器ではなく浴室暖房用の専用回路を持った熱源機が必要になりますので、新規で導入するには設備代がかかります。
電気式
初期設置費用が安いです。
しかし、ガス式に比べると乾燥能力が低く、乾燥までに時間がかかるため電気代はガス式のガス代よりも高めになります。
賃貸物件などで備え付けられている浴室乾燥機の大半が電気式になります。
ここでは、一般的な電気式浴室乾燥機について見てゆきます。
浴室乾燥機のメリット
浴室乾燥機を使うことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。
代表的な機能とともに紹介します。
浴室の換気とカビ予防
浴室は家の中でも最も湿度が高く、カビの発生しやすいところです。
カビは放置すると掃除が大変なだけでなく、健康面にも被害を及ぼします。
カビの発生を防ぐため、入浴後は3時間程度は換気機能を稼働させて湿気を取りましょう。
この時、お風呂のお湯は抜いておくようにしましょう。
部屋干し
浴室乾燥機の一番のメリットがこれではないでしょうか。
雨が降っている時、花粉や黄砂の時期に、洗濯物を外に干したくない時に役立ちます。
急な雨に見舞われて、衣服を濡らして帰宅した場合にも浴室ですぐに乾かすことができます。
また、部屋干しをした時の独特の臭いを防ぐことができます。
部屋干しで衣類についている嫌な臭いの原因は、濡れている洗濯物に付着している雑菌が繁殖するからです。
浴室乾燥機を使うことによって、洗濯物がより早く乾くので雑菌が繁殖しずらくなり、生乾きの嫌な臭いを防止することができるのです。
冬場のヒートショック予防
冬の寒い浴室は、急激な気温の変化で血圧や脈拍が変化する「ヒートショック」が起きやすい条件が揃っています。
ヒートショックは心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす危険性があるので、お年寄りのいる家庭では充分注意する必要があります。
浴室乾燥機の暖房機能を使えば、あらかじめ脱衣所や浴室を温めておくことができるので、ヒートショックを防ぐことができます。
夏場の涼風機能
「熱い日でも湯船に浸かって疲れを取りたい」という方におすすめの機能です。
涼風機能が体のほてりを軽減し、のぼせにくくする効果があります。
夏場でもゆっくりとバスタイムを楽しむことができるでしょう。
浴室乾燥機のデメリット
では、浴室乾燥機のデメリットは何でしょうか。
家賃が高い
浴室乾燥機の設置には設備費がかかるため、浴室乾燥機が付いている賃貸物件は、そうでない物件よりも家賃がおよそ1~2万円高くなる傾向があります。
メンテナンスが必要
浴室乾燥機にはエアコンのようにフィルターが付いており、定期的に掃除をする必要があります。
掃除をせずに稼働させると、溜まったホコリにカビが生えたり、稼働効率が悪くなって電気料金が余計にかかったりします。
電気代が高くなる
何度も使用すると、当然月当たりの電気代は高くなってしまいます。
浴室乾燥機の電気代の目安
「浴室乾燥機は電気代が高い」と漠然と思われがちですが、目安としていくらかかるのでしょうか。
浴室乾燥機で洗濯物を乾かず場合、広さやメーカーにもよりますが、洗濯物1キロあたり、1時間かかると言われています。
ちなみに、1日の洗濯物の量1人分は、およそ1.5キロです。
洗濯物の多い人でも大体2時間あれば乾くと考えて良いでしょう。
一般的な浴室乾燥機の乾燥機能の電気代は、メーカーによってばらつきはありますが、以下のようになります。
消費電力1250W × 電力量単価27円 = 1時間あたりおよそ34円
2時間(1日の使用時間)× 34円 = 68円
1ヶ月毎日使用した場合は、68円 × 30日 = 2,040円
以上は一般的な想定です。
外気温の違いや、季節によって着るものや洗濯物の量は変わりますので、目安として考えて下さい。
浴室乾燥機の電気代の節約方法
浴室乾燥機の上手な使い方を紹介します。
電気代を節約するためのポイントとなります。
洗濯物同士の間隔を開けて風が通るように配置する
洗濯物をきっちり詰めて干していませんか?
間隔が狭いと温風の通り道ができず、衣類が乾きにくくなり使用時間が増えてしまいます。
その間に部屋干し特有の嫌な臭いが発生しやすくなります。
また、洗濯物の配置にも注意しましょう。
乾きにくいパーカーやデニム類は温風が直接当たる場所に干し、比較的乾きやすいインナーやTシャツを端に干しましょう。
ある程度部屋干しで乾かしてから浴室乾燥を使う
天気が悪い日でもまずは部屋干しをしてから浴室乾燥機を使いましょう。
浴室乾燥機を使う時間を1時間減らせばそれだけ電気代を節約することができます。
サーキュレーター等の送風機で温風を循環させる
夏場にしか活躍しない送風機を浴室乾燥機とともに上手に活用してみましょう。
配置の話をしましたが、温風は一定の場所にしか当たりませんので送風機を使って浴室全体に温風を循環させましょう。
端にある洗濯物も乾きやすくなり、乾燥時間を短縮することができます。
浴室の水滴や水気を前もって取り除いておく
浴室に余分な水分があるということは、洗濯物を乾かすと同時に余計な水分も一緒に乾燥させていることになります。
洗濯物をお風呂上がりに干す人もいると思いますが、浴室乾燥機を使用する前にスポンジや水切りワイパーなどで水気を拭き取っておきましょう。
手間はかかりますが、衣類をよりスムーズに乾燥させるのに大事な一手間になります。
浴室乾燥機のフィルターはこまめに掃除する
機種によっては、お掃除ランプでお知らせしてくれるものもあるようですが、こまめな掃除は忘れずにしましょう。
フィルターにホコリが詰まっていると、通常よりも乾燥までに時間がかかってしまい、結果的に電気代が高くついてしまいます。
また、浴室は非常に湿度が高い場所ですので、フィルターのホコリを溜めたままにしておくとカビが発生してしまいます。
そのまま乾燥機を使えば、カビは浴室に充満し洗濯物に付着します。
衛生的にとても問題があるため、フィルターのこまめな掃除は忘れないようにしましょう。
浴室のドアを開けて空気の通り道を作る
乾燥は、「温度の上昇+空気の動き」で促進されます。
ドアスリットがある場合は自然と空気の通り道ができますが、ない場合はドアを少しだけ開けて外気をいれると効率的に乾燥させることができます。
ただし、開けすぎるとせっかく温まった空気が逃げてしまいますので、ドアはほんの少しだけ、細く開けるようにしましょう。
電気代の安い時間帯に使用する
なんとなく夜は電気代が安いというイメージを持っている方はたくさんいると思います。
時間帯電灯のプランで契約している方は浴室乾燥を夜に使うようにするだけで月当たりの電気代を大きく下げることができますので、実践してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
浴室乾燥機の上手な使い方を紹介しました。
なんとなく電気代が高そうな浴室乾燥機も、工夫して使えば家事の負担を軽くするとても便利な家電になります。
今回ご紹介した節約術を活用しつつ梅雨の時期も快適に過しましょう。